2020年9月4週振り返り(ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア)


おはようございます!週間ではダウ平均が1.75%安、S&P500が0.63%安とともに4週続落したましたが、ナスダック総合は1.11%高と4週ぶりに反発。9月月初来ではダウ平均が4.42%安、S&P500が5.77%安、ナスダック総合が7.32%安となりました。

株価指数はフラフラと方向感のない週でした。一方為替はドル高。特にシクリカルと見られている、豪ドル米ドル、ユーロドルは目立って下落しています。為替は世界景気に敏感です。ドル高はマーケットのリスク許容度が下がっていると言い換えられます。更に安全資産の金も下落しています。換金売りが起こっていると考えられます。

これは、先週まで下落が著しかった米国株価指数に為替が今週反応したと考えています。また欧州でのコロナウィルス再拡大の影響もあるでしょう。つまり為替の影響により、マーケットのセンチメントは少し悪くなったと言えます。確かにナスダック中心の米国株価指数の下落は顕著でしたがマーケットの中心は為替になったのです。

その為替ですが、調整が終わったか、ドル高が終わったかはまだ判断できていません。しかしそのドル高の勢いも大分収まってきたことは確かです。来週のポイントは即座にドル安になるとは思いませんが、ドル高が一旦終わるかどうかでセンチメントが変わってくると思います。ただ株価指数が大分落ち着いてきたのでここから下押しはしにくいとも考えています。

また私は、株価指数についてあまり悲観的ではありません。それは間違いなく中国が強いからです。先週発表されたドイツの製造業PMIは56.6と非常に強い数値を出しています。これは中国の需要が非常に強いという事を表しているのです。私は経済統計を好みます。つまり世界景気を株価指数が表しているなら、世界第二の経済大国の中国は好調で、中国株には安心感があります。

そして中国に輸出しているドイツに対しても。確かにサービス部門のPMIは欧州は悪かったです。しかし製造業のモメンタムは非常に良い。これは株価には支援材料だという事です。そして米国の大型ハイテク株は決算が非常に良かったです。センチメントは確かに悪くなりましたが、先々週に『この水準をまずは日柄調整としてフラフラするシナリオを想定しています』と言及した通りの相場が続いています。

米国株価指数が下押しした理由は、追加経済対策の遅れと、大統領選挙への不透明感です。まず追加経済対策の遅れですが、今のところ成立の目途が立っていません。そして大統領選挙ですが、今のところバイデン氏有利となっています。ただどちらが明確に勝つかは誰も分からないところです。

私はとても長い社会の流れを見ています。この選挙は、トランプ大統領が否定したグローバリズムと、トランプ大統領が推し進めたポピュリズムとナショナリズムのせめぎ合いだと感じています。確かに短期的にトランプ大統領が選挙に勝つ方がマーケットに親和的かもしれません。しかし私はポピュリズムとナショナリズムが続いて欲しくないと考えています。

私は日本人ですが、日本は輸出大国で、グローバリズムは非常に重要な価値観だと考えています。グローバリズムは世界的な障壁を減らし、効率的なマーケットを構築します。トランプ大統領は中国に関税をかける事により、グローバリズムを否定しました。しかし中国に対して一国で臨むからうまくいかないんだと考えています。

各国強調するには、トランプ大統領の方針では無理なのです。彼はWTOやWHOなど世界機関を無視するやり方を好んでいます。それでは、協調政策はとれません。私はバイデン氏が優秀かどうかは知りませんが、彼が大統領になれば米国がグローバリズムに回帰すると考えています。それはとても長い目で社会には必要なことだと考えているのです。

今週もお疲れ様でした。今週はトレードして遊んでいましたが、ハラハラするマーケットでしたね。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。


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