2020年5月3週振り返り(10年後の中国)


おはようございます!週間ではダウ平均が2.65%安、S&P500が2.26%安、ナスダック総合が1.17%安となり、3指数がそろって反落しました。

相変わらず相場は方向感が定まらぬ中、今週は米中関係悪化が顕著になりました。トランプ大統領は中国の習近平国家主席について『いまは話をしたくない』と発言。更に、中国と『完全に断交することが可能か、断交した場合に何が起きるか』思案していると述べました。

トランプ大統領の立場としては、米国でのコロナウィルス対策の初動での遅れを中国に責任転嫁する狙いはあるでしょう。しかし、それを考慮したとしてもやはり中国という国の国際社会でのマナーの悪さは目立ちます。そもそも中国は中華秩序のもと他国は自国の属国という思想で、国際社会でその支配力を行使しています。

特にマナーの悪さが目立つ例としては、南シナ海での周辺アジア諸国に対しての嫌がらせ、台湾が自国の領土であるという主張、また自国領土でもウイグル地区に関して大規模な洗脳施設を使った人権損害、が当たります。それはここ最近の話ではなくもう何年も続いていることです。

台湾に対しては最近でもWHO総会参加の条件として、「一つの中国」の原則に基づき、台湾が中国領土の一部であることを受け入れた場合に限り台湾は参加できると主張。台湾は、台湾が中国の一部であるという考えを受け入れることは決してないとしています。

台湾のWHO総会参加についてはニュージーランドも支持しておりそれに対して中国はニュージーランドにも圧力をかけています。中国にコロナウィルスの調査を求めているオーストラリアも中国から経済制裁をちらつかされています。実際に食肉の輸入停止や、対中輸出の主要品目である大麦に関税を課すと警告しています。

また、最近では中国系のハッカー集団が新型コロナウイルス感染症に関する研究を手掛ける米国機関に不正侵入している事が問題になっています。コロナウィルスの発症国なのに、コロナウィルスを利用して共産主義が優れた政治手法というプロパガンダ(政治的宣伝)をしているという事も明らかです。私は中国の国際社会上でのマナーの悪さは、米中だけで解決できる問題ではないと考えています。

つまり国際協調によって中国に対して、中華秩序という思想による行動を正す必要があると考えているのです。具体的に中国が最大の貿易相手国である日本は、中国のみに製品調達を頼る態勢を国内企業が是正できるよう、サプライチェーンの多様化に向けて、コロナ救済対策の補正予算に2200億円を盛り込んでいます。

また、米国では重要技術である半導体をアジアからの輸入に依存していることへの懸念から、トランプ米政権と米半導体メーカーが国内での工場新設を加速させようとしています。具体的にTSMCが120億ドル投じ米アリゾナ州に工場建設へとの報道が流れました。

つまりこれからまずはサプライチェーンの中心を中国から自国や周辺アジア諸国に移管するという事が起こると考えています。それは間接的に中国を弱体化させます。つまり米国だけでなく日本や他周辺諸国も強調して中国依存度を下げていくのが今後10年の対中外交だと考えているのです。それが私の考える10年後の中国です。

今週もお疲れ様でした。今週私は母の日にお気に入りの和食屋さんからテイクアウトして母と一緒に食べました。自粛も長くなって気がめいりますが、少しでも日常を良いものとしたいですね。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。


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