2020年11月3週振り返り(シーソーゲーム)


おはようございます!週間ではダウが0.73%安、S&P500が0.77%安、ナスダック総合が0.22%高、と小動き。日経平均は0.56%高と若干上昇しています。

今週はフラフラとした相場が続きました。ワクチン期待と、足元のコロナウィルス再拡大、また経済指標の悪化、によるシーソーゲームが続いています。具体的に、ファイザー・ビオンテックの共同ワクチンやモデルナのワクチンは有効性が後期治験で90%以上を示し、FDA承認まであと一歩という所まで進みました。

一方コロナ再拡大は、米国ではカリフォルニア州で夜間外出禁止、NY州では学校閉鎖、欧州では各国で再ロックダウン、日本でも東京の1日の感染者数が500人を超えています。経済指標も10月の指標は特に悪化が目立っています。10月米国小売売上高は0.3%と予想0.5%前回1.6%を下回りました。

また10月欧州消費者物価指数は-0.3%と予想-0.3%前回-0.3%と3か月連続のマイナス圏。10月日本CPIも-0.4%と予想-0.4%前回0.0%と16年3月以来のマイナス圏。インフレ指標は、消費者の購買意欲を表し、それがかなり悪い状況だということを示しています。つまり日米欧共に足元はマズい状況だという事です。

財政政策も足踏みしています。欧州ではEU復興基金を巡り、加盟国の間で意見の対立が続いています。米国でも追加経済対策は新大統領が稼働する来年1月までは期待できず。また日本も具体的には進んでいません。そして金融政策ですが、欧州だけは12月に追加緩和が行われる可能性が高いです。

しかし、日本は現状維持。また米国はFRBの緊急融資プログラムが12月末までになるとムニューシン財務長官が発表しています。つまり、財政政策、金融政策、共に大きな期待が出来ない状況になっています。そしてコロナウィルスは拡大を続けて、経済指標を悪化させているのです。

足元だけ見れば非常に悪い状況ですが、マーケットを支えているのはワクチン期待です。ただワクチンが承認され普及するのは早くて来年の4-6期でしょう。それまで経済が持ちこたえられるかが焦点になってくると思います。具体的に影響が深刻な飲食店や旅行業などは一旦潰れてしまうと復帰できなくなります。

その為に政府の緊急融資などが必要となってきますが、FRBの緊急融資プログラムが12月末までになるなど、それも期待できるような状況ではありません。またロックダウンなどにより消費自体も落ち込んでいきます。危機感を持って各国政府には対応して欲しいです。

さて現状を把握したうえで、これからのマーケットですが、フラフラとした状況が続くと考えています。その中で一番注目すべき指標は米国10年国債利回りです。現状水準は0.826%と落ち着いては居ます。しかしワクチンの承認などにより上昇すればハイテクグロース株にプレッシャーとなります。

その中でどういうポートフォリオを組むかと言うと、やはりMSCIコクサイ(全世界株式)を中心に日本株(日経)とMSCIエマ(新興国)をオーバーウェイトと言う方針は変わらないと思います。先週の振り返りで具体的なウェイト等詳細を述べていますので今一度ご参考ください。

今週もお疲れ様でした。私も多少外出していますが、流石にコロナ再拡大が怖くなってきました。お互い気を付けたいですね。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。


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