おはようございます!週間ではダウ平均が481.05ドル高(+1.05%)と2週続伸し、S&P500が1.22%高、ナスダック総合が2.21%高とともに3週続伸しました。
今週は注目の9月FOMCがありました。結果はFF金利を25bps利下げとなりました。此れはコンセンサス通りでありサプライズはありませんでした。焦点はドットプロットでした。ドットプロットは年内追加50bpsの利下げとなり、前回よりも25bps利下げ幅が伸びており、コンセンサスベースでもハト派寄りでした。また印象的だったのはトランプ大統領が指名したミラン氏だけが今回50bpsの利下げを支持したという事でしょうか。
マーケットは当日はボラが上がるも方向感がない展開でしたが長期金利の動きが印象的でした。始めドットプロットの修正を受け、金利は3.9%台まで下がりました。しかし上昇に転じ、前日比でもプラスとなっています。この動きに関して考えられる理由は、利下げ幅増加により景気浮揚期待が上昇したからと考えています。長期金利は期待インフレと景況感の関数だからです。
手前の金利は下がるも長期の金利は上昇、つまりスティープニングが起こったのです。為替も始めはドル安でしたが、長期金利の上昇により徐々にドル高に転じています。但し株価も堅調で、S&P500は史上最高値を更新、ナスダックも強く、半導体の強弱を示すSOXは6000ポイントを上回りました。今回のFOMCについて、WSJは社説を書いています。
タイトルは痛烈で『トランプ氏のものになったFRB』でした。FRBに不当なプレッシャーをかけ、支配下に置こうとし、事実インフレが収まっていないのにも関わらず、FRBを利下げに導いたと批判しています。そして望み通り利下げを実現させたトランプ大統領は全ての結果責任を負うとまで言及しています。指摘は間違いなく正しく、私も同意します。
結果が失敗に終わったとしても米国民がインフレに苦しむだけです。ただ金融政策が緩和的ならば、株価は好調をキープするでしょう。と考えると、トランプ大統領は株価の上昇を選ぶでしょう。つまりこの株価の上昇は仕組まれた上昇であり、健全であるかどうかは判断できないと思っています。そもそも株価上昇に健全・不健全があるかどうかは別ですが。
別の話題としては、NVDAがINTCに50億ドル投資すると言うニュースが流れました。データセンターやパソコン向けに半導体を共同開発するとも発表しています。INTCは当日22.77%高と急騰しました。NVDAにとってライバル関係にある企業への異例の出資となった訳ですが、そもそもトランプ政権もINTCに89億ドル出資を決めており、国策で半導体を守る意思を感じさせます。
半導体はAIのキモでもありますし、データセンターの構築には大量の半導体が必要になります。それを補う為に資金を大量に投入する米国と言う姿勢が伺えますし、だからこそ米国景気は浮揚する可能性が高いと考えています。ただしインフレが収まるかどうかは分かりません。もし収まらなかった場合はリスクシナリオが起こる可能性が高いでしょう。
今週もお疲れさまでした。今週ものんびりと過ごしました。スナックに行ったり、音楽を聞いたり。今週末はバンドのリハがあるのでその練習をしたり。その日常が一番大切だったりしますよね。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。