2025年9月1週振り返り(バブルの始点)


おはようございます!週間ではS&P500が0.33%高と反発し、ナスダック総合も1.14%高と3週ぶりに反発した一方、ダウ平均が144.02ドル安(-0.32%)と2週続落しました。

注目の8月雇用統計、非農業部門雇用者数は2.2万人と予想7.5万人前回7.3万人を下回りました。また失業率は4.3%と予想4.3%と一致も前回4.2%を上回りました。事前のJOLTSやADPが示したしたように想定通りと言って良いでしょう、9月FOMCの利下げはほぼ確定しました。景気は程よく後退し、利下げにより下支えされる事となるでしょう。

金融政策は緩和的、そして財政政策もトランプ法案が通った通り緩和的、更にAIの未来を考慮すると、我々はバブルの始点に立っていると言っても過言ではないのです。今後も緩やかに株式相場は上昇していくと想定しています。他目立った材料としては、GOOGが反トラスト法を巡る訴訟で、連邦裁判所判事は2日、グーグルの分割を命じなかった事です。

司法省はグーグルのブラウザ・クロームとスマホ用基本ソフト・アンドロイドの売却に加え、同社が端末やブラウザに検索エンジンを標準搭載してもらうための金銭支払いを禁じるように求めていました。司法省の狙いはグーグルの足元を崩す事でした。しかし判事はそれを認めませんでした。そもそも司法省がグーグルを提訴したのは2020年でAIが普及する前でした。

そしてグーグルが崩れた場合、グーグルはAI投資が不可能になり、AI市場の競争が損なわれてしまいます。判事は今回の判断の理由を「現在進行中の生成AI分野の主導権争いを考慮すれば、グーグルはこの極めて厳しい競争についていくためだけでも何十億ドルもの投資と技術革新を続けなければならない」と説明しています。つまりAIの進化が今回の訴訟を覆したのです。

これは大きな事だと思います。少し抽象的に言うと、テクノロジーの進化がテクノロジーを守ったとも言えるでしょう。もう少し具体に落とすと、AIと言うテクノロジーの進化が、既存の主に検索と言う構造を変えたと定義できます。話題は変わり、今週はグローバルでの国債利回り急騰が起こりました。理由は政府の財政規律遵守の姿勢が崩れていること、更にインフレが恒常化していること、と推測しています。

また背景には中央銀行の役割の変化にもあります。もはや中央銀行は国債の引き受け手ではなくなりました。今回は関税の法的正当性が崩れ関税収入が危うくなった事がきっかけでしたが、この問題は構造的であり、またいずれ起こる可能性は高いです。つまりスティープニングは構造的だと言って過言ではないでしょう。我々はマーケットが壊れない事を祈る限りです。

最後に為替、正直短期の方向は全く分かりませんが、構造的にはドル安、円安なんだと思います。2国とも財政規律が緩んでおり、貨幣価値が下がっています。つまりインフレです。それに加えて緩和的な金融政策が、今後も続くと予想が出来る、ならば通貨安となって返ってくるでしょう。今週はトピックが多くまとめるのが多少大変でしたが、これで〆たいと思います。

今週もお疲れさまでした。最近藤井風にハマっていて、ミュージックステーションに出演したのを見れてとてもハッピーでした。覚えてスナックで歌おうと思います。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。