おはようございます!週間ではダウ平均が1203.93ドル高(+3.00%)、S&P500が2.92%高、ナスダック総合が3.42%高と主要3指数がそろって大幅に2週続伸しました。
注目の4月雇用統計、非農業部門雇用者数は17.7万人と予想13.0万人を上回るも前回18.5万人を下回りました。尚前回は22.8万人から下方修正されています。失業率は4.2%と予想4.2%前回4.2%と一致しました。トランプ政権による関税政策の悪影響は顕在化しておらず、意外な結果という感想です。4月ISM製造業景況指数は48.7と予想48.0を上回るも前回49.0を下回りました。
此方も思ったほどではないと言う感じでしょうか。CMEfedwatchでも次回利下げは7月がコンセンサスとなりました。因みに今年は3回の利下げが見込まれています。5月7日にあるFOMCでは利下げはほぼ無いと言うのがコンセンサスで、ドットプロットの発表もないためあまり注目するイベントではないでしょう。但し肝心なのはインフレ再燃であって5月13日発表となるCPIに注目しています。
関税の影響で明らかにインフレ率は上昇するでしょう。それに対してどうFRBが対処していくかが焦点になってきます。インフレが上昇し、経済指標が悪化していけばそれはスタグフレーションそのものです。確実にその時は近づいてきていますが、その時FRBが何を優先するかによりアクションが決まってきます。個人的には今年3回の利下げのコンセンサスはかなり甘目だと考えています。
つまりFRBはインフレを抑制するためにFF金利を4.25%に据え置く期間が長くなるという事です。それは株式市場にはフェイバーではありません。ですから私は今の所弱気の見通しを変えるつもりはないのです。ミクロに目を向けます、GAFAMの決算が揃いました。結果はまちまちだったと言えるでしょう。特に良い印象なのがMSFTで、悪い印象なのがAMZN、AAPLでした。
AMZNは関税の影響から見通しが悪く、AAPLは中国の売り上げが不振でした。またAAPLは中国への関税の影響を考慮し、工場を中国からインドやベトナムへ移行する計画を示しています。つまりトランプ大統領の意図した製造業の国内回帰は、やはりあまり進まない可能性が高いです。いずれにせよミクロ面ではじわりじわりと関税の影響が表れてきた感じがします。
ただマクロ、ミクロ、両面で思ったほどはまだ関税の影響が表れていないのが分かりマーケットは堅調に推移しています。ただFRBに対して利下げを期待したり楽観的な印象を拭えません。またトランプ大統領の影響力は低下していますが、未だにFRBに利下げを要求するなど意味不明の行動を取り続けているのもリスクです。そうした事からも先に挙げた弱気維持は正当化せると思っています。
いつも言及していますが、上昇トレンドとはひたひたとゆっくり上がり続ける相場です。それは金融緩和から始まる金融相場、そしてそれに続く業績相場から成ります。いまはそのどちらでもないのです。言い換えればただのリバウンドです。そのリバウンドを掴みに行くにはリスクが高いと判断しています。いずれスタグフレーションが顕在化すると考えているからです。
今週もお疲れさまでした。今週は一般社団法人の登記設立が終わりひと段落しました。また音楽イベントも多少進捗し充実しています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。