おはようございます!週間ではダウ平均が1039.19ドル安(-2.37%)と反落。S&P500は3.10%安と3週続落し、昨年9月第1週以来の大幅安を記録。木曜日に終値で高値から10%超下落し、「調整相場」入りとなったナスダック総合も3.45%安と3週続落しました。
注目の2月雇用統計、非農業部門雇用者数は15.1万人と予想16.0万人を下回るも前回12.5万人を上回りました。失業率は4.1%と予想4.0%前回4.0%を上回っています。雇用は軟化しているという事が分かります。次に2月ISM製造業景況指数は50.3と予想50.5前回50.9をわずかに下回りました。また2月ISM非製造業景況指数は53.5と予想52.6前回52.8を上回っています。ただ価格指数の上昇が寄与しておりポジティブとは言えません。
つまり景況感は2月急激に軟化しているという事が分かります。株価もそれに伴い今週は下落して終わっています。現状を分かりやすく説明すると、先週言及した通りスタグフレーション懸念です。まず関税はサプライチェーンを混乱させます。それはコロナショックと同意です。つまり要因が何であろうと、インフレを誘発させます。それはFRBの選択肢を狭めると言う影響があります。利下げが遠のいているという事です。
次に2018年との比較ですが、その当時も中国に対しての関税が話題になっていました。ただインフレ率が安定していた為、FRBが予防的利下げを行いリセッションを回避しています。しかし今はインフレ率はインフレターゲットを上回り、前述の通り利下げ余地が低下しています。つまりインフレで利下げが出来ないが景況感が悪化しつつある、スタグフレーションなのです。
またトランプ大統領の行動が非常に不確実性が高いため、マーケットもボラが高くなっています。ボラが高いこと自体リスクポジションを減らすべきなので、今は迂闊に手を出すタイミングではないことが分かります。更に為替がドル安に動いています。それは言うまでもなく米株投資に対してパフォーマンスが悪化します。実際S&P500でなくMSCIコクサイでさえかなり影響を受けています。
最近個人的に思うのが軋轢です。トランプ大統領が関税をメキシコに賦課すると自動車業界が反対し延期になりました。またイーロン・マスクの政府効率化省も既存勢力の反対にあっています。トランプ大統領やイーロン・マスクのやりたい事が正しいかどうかは私には判断できません。しかし、やり方が問題なんだと思います。もう少しコンセンサスを取ってから行動しないと軋轢が生まれるからです。
私が推測する未来は、トランプ大統領側の妥協です。何故ならスタグフレーションが起こり始めているからです。インフレ亢進と景況感の悪化が同時に起これば国民の反感を買います。それに対してFRBなどに責任転嫁はするでしょうが、流石に国民もインフレに苦しんだ分理解していると思います。ですからマーケットにとって過度に悲観的なシナリオも想定はしていません。
それよりも高いバリエーションの訂正が時間調整と価格調整によっていずれはやってくるはずです。スタグフレーション懸念によって一層その確度が高まってきています。それが数か月先なのか年単位先なのかは分かりませんが、チャンスを逃さないように辛抱強くウォッチしていきたいと思います。取り敢えずは現状の弱気のポジションを維持します。それが最善の策だと考えています。
今週もお疲れさまでした。最近趣味でTickTokを始めたんですが、AIに続きTickTokまでバグってしまいました笑。やり過ぎは良くないですね。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。