2025年1月2週振り返り(時間が掛かるだろう)


おはようございます!週間ではダウ平均が1.86%安、S&P500が1.94%安、ナスダック総合が2.34%安と3指数がそろって2週続落しています。

注目の12月雇用統計、非農業部門雇用者数は25.6万人と予想16.0万人前回21.2万人を上回りました。また失業率は4.1%と予想4.2%前回4.2%を下回り、雇用は好調だという事が示されました。また同日に発表されたミシガン大消費者信頼感指数のインフレ期待が、1年先では3.3%と予想2.8%前回2.8%を大幅に上回り、また5‐10年先でも3.3%と予想3.0%前回3.0%を上回りました。

マーケットはまず景況感の回復とインフレ期待の上昇により長期金利が4.7%台まで上昇、それを受け株式相場も下落しています。ただ為替に関しては面白い動きをしており、まずは素直にドル高、ドル円は買われドルストレートは売られる展開でしたが、株安を見て円が買われ、ドル円、クロス円共に下落という状況になりました。此れに関しては多少のキャリートレードの巻き戻しもあったと考えられます。

つまり円を売って金利が付くそれ以外の通貨を買い、また米株を買うトレードの反対売買がされたという事です。その理由は明確で強すぎる景況感とインフレ期待がFRBの今後の利下げを阻害するというシナリオです。実際此れだけ米国の景況感が強いと、既に今までの利下げによりFF金利は中立金利に達した可能性が考えられるのです。実際CMEfedwatchでの今年の利下げ回数も今年1回まで低下しています。

昨年の9月まで4回の利下げを織り込んでいたマーケットですが、今年利下げもないというシナリオ、更に最悪の場合利上げがある可能性がある事を織り込み始めました。其れはインフレ率次第ですが、まずは来週発表されるCPIに注目が集まってくると思います。1月15日(水)に発表される12月CPIは予想2.9%、コアの予想は3.3%となっています。大分下がりましたが、インフレターゲットの2%にはまだ遠い水準です。

これがもし予想を上回ってくると、更なる金利上昇、そして株価下落の可能性が高まるでしょう。長期金利に関しては皆が注目している5.0%の節目を超えるかどうかが注目点です。さて私は11月7日に相場見通しを弱気にしていますが、具体的な推奨ポートフォリオはMSCIコクサイ25%グローバルREIT15%先進国債券25%(為替ヘッジ有)現金35%です。このポートフォリオの意味はまず現金比率を高める事です。

35%とかなり高い現金比率は、全ての資産が下がる可能性が高いことを示唆しています。そして最低限の株と債券を持ち、グローバルREITでインフレヘッジをしています。今の所相場見通しを変えて以来、株も債券も冴えない動き、あと残念ながら金利上昇でグローバルREITも下落しています。ドル円に関しては基本上昇基調で、株とグローバルREITのパフォーマンスを支えています。

因みに11月7日のS&P500は5973.10ポイント、現在のS&P500は5824ポイントと下落しています。つまり株価を見れば弱気の見通しは間違いなかったと言えるでしょう。ただ今の所長期弱気トレンドが続くかというと疑問ではあります。それは景況感が強いからです。今回の下落は金利上昇によるものです。それは景況感の回復とタームプレミアムが理由に在ります。株価は金利7割業績3割で説明されますが、業績は悪くはないんです。

そうなると金利が上昇したとはいえ、弱気トレンドが続くのかというとそうはならない気がします。では高値追いをするかと言えばそうでもない、そんなフラフラする展開を今の所は考えています。S&P500のPERが約25倍とかなり高いです。其れが通常の20倍に戻るまでには大きな株価の下落か、時間を掛けたEPSの成長が必要です。個人的な見通しとしては多少下がる、更なる上昇トレンドに戻るには時間が掛かる、と言ったところでしょうか。

今週もお疲れさまでした。今週はトレードをしていました。と言っても額は多くなく元本50万円でスタート、ただ真面目に毎日コツコツやりました。結果は今月+15万円程度でしたが、とても疲れました。来週も頑張ります。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。