おはようございます!週間ではダウ平均が685.62ドル高(+1.53%)、S&P500が0.27%高とともに3週続伸し、ナスダック総合は0.58%安と3週ぶりに反落しました。
今週は、ジャクソンホールを前に調整ムードでしたが、そのジャクソンホールを迎えると一転、利下げ期待が高まり、株価は上昇、為替はドル安に振れました。パウエル議長は『リスクバランス変化が政策調整を正当化する可能性』と発言し、次回FOMCでの利下げ可能性を否定しませんでした。それだけ雇用が悪化していると見ているのでしょう。
前日PMIは上振れしましたが、あくまでFRBの命題は雇用の最大化とインフレの安定です。雇用統計の下方修正が効いてハト方向に動いたと言えるでしょう。但し『インフレリスクは上昇傾向、雇用は下振れ傾向』とも発言し、インフレの上昇圧力にも警戒していることが分かります。特に関税がCPIに与える影響は今は顕在としています。
まあ結果として分かり切った事でしたが、マーケットは安心したのでしょう。個人的には9月利下げは予定調和だと考えていたので違和感はありません。但し積極利下げも関税による影響から想定してなく、結果としてドットプロットの年2回の利下げに落ち着く可能性が高いと考えています。また今回印象的だった発言は『FRBは2020年の柔軟な平均インフレ目標枠組みを放棄』です。
それはあれだけインフレは一時的とインフレの定着を否定した2020年冬の過ちを認めたと言ってよいでしょう。あの時もう少し方向転換が早ければあのような急激な利上げの繰り返しはなかったはずです。もう政策の誤りは許されません。そして今雇用が悪化しつつ、インフレが上昇していると言う過酷な状況で、FRBがどの様に舵取りを取るか、私は注目しています。
その他、トランプ大統領がクックFRB理事に辞任を要求したり、パウエル議長に再三利下げを要求したり、相変わらず無茶苦茶が続いていますが、それはマーケットとはあまり関係ない話題になってしまいました。抽象度を上げると、財政政策は緩和的、金融政策も緩和方向に舵取り、ならば株価は上昇する可能性が高いです。そしてそれ以外の材料はあまりマーケットには関係なくなりました。
勿論今でも私はトランプ大統領の政策に納得はしていません。一方的な関税の賦課は西側の協調体制にヒビを入れましたし、東側に付け入る隙を与えました。また関税の賦課はインフレを助長するはずですが、それをトランプ大統領は認めません。ただ批判しても、何も生まれませんし、トランプ大統領が株価を上げたいならば、それについて行くしかありません。
実際バリエーションはパンパンに膨らんでいます、しかしまだ株価は上がるでしょう。トランプ大統領が2期目を終えるまではその状況は続く可能性が高いです。いつ逃げるかはまだ想定していませんが、その時が来るまでは此方もパンパンにポジションを張って勝負するのが筋だと考えています。私は解説者ではありません、マーケットに対峙するのが仕事なのです。
今週もお疲れさまでした。今週はボランティア活動での進展がありました。クリスマス演奏会を障害者施設で開催する事となったのです。色々調整はありましたが、日程が決まりほっとしています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。