おはようございます!週間ではダウ平均が2.30%高、S&P500が1.72%高、ナスダック総合は1.62%高と大昇して終えています。
6月雇用者数は、非農業部門雇用者数が14.7万人と予想11.1万人前回14.4万人を上回りました。また失業率は4.1%と予想4.3%前回4.2%を下回っています。特に失業率が下がっている事がポジティブサプライズでマーケットは上昇し、S&P500は史上最高値を更新しました。早期利下げを期待し上昇していたマーケットですが、それを否定される内容でも上昇、要はどちらでも上がる状況です。
流石に楽観が過ぎるように感じらますが、やはりトランプ大統領の発言が要因と分析します。まずパウエル議長の早期解任とハト派議長の選任の件ですが、常識で考えても理屈は通りません。しかしトランプ大統領ならやり得るとマーケットは考えており、それがマーケットを押し上げました。もし本当にFF金利を1%以下とするならば確実にバブルが起きます。
また減税法案が4日下院を通り大統領に送付されました。此れは景気刺激的であり、此方も株価にポジティブに働きます。つまり簡単に言うと、金融政策に対して緩和的になるように強制し、財政政策も緩和的にさせているのです。それは間違いなく景気浮揚効果があり、マーケットも上昇せざるを得ません。それでも私が相場見通しを変えないのは理由があります。
インフレがインフレターゲットの2.0%を上回っている状況で、金融、財政を刺激すると訪れるのは確実にインフレです。財政は決定しましたが、金融もパウエル議長の解任等になれば確実に景気は浮揚し、インフレも加速します。それが何を意図しているかと言うとドルの価値棄損です。つまり紙幣価値が確実に下がり、ドル安が起こります。実際その兆候は既に起こっています。
またトランプ大統領は長期債の発行を抑え、短期債発行で財政を賄うという、最早禁じ手のような事さえ示唆しています。多分、短期はFRBに利下げさせ、長期は発行しないで政府の調達コストを下げる意図があるのでしょうが、それは間違いなくバブルを起こします。大統領が現役の間景気を浮揚させたいと言う欲求は分かりますが、ここまであからさまだと弊害が起こります。
つまりこのバブルについて行ってもいつかは崩壊することが分かり切っているのです。どんな結末になるかは予想できませんが、少なくともインフレは加速し、ドルの価値が棄損する事は間違いないでしょう。通常バブルはテクノロジーへの期待から生まれます、そういうバブルなら乗りたいです。しかし終わりが明らかに見えている政策バブルにはついて行く気にならないのです。
また私は相場見通しを金融政策の変化によって対応してきました。今回は政治的要因により無理矢理相場が上昇しているように見受けられます。幸いエクイティのエクスポージャーはゼロではありません。最低限はついて行っています。暫くはこのポジションを継続し、何が起きるか様子を見ていきたいと考えます。何年もやっていればこのようなイレギュラーな事も起こり得ます。
今週もお疲れさまでした。それにしても暑いですね。今週は夏バテ気味で家でのんびりしていました。ギターの練習を少ししています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。