2025年6月4週振り返り(オネスティ)


おはようございます!週間ではダウ平均が3.82%高、S&P500が3.44%高、ナスダック総合は4.25%高と大幅上昇して終えています。

5月PCEコアデフレーターは前年同月比2.7%と予想2.6%前回2.6%を上回りました。インフレ懸念は消失しておらず、ただマーケットは楽観的なムードとなっています。S&P500とナスダックは史上最高値を更新しました。私は弱気姿勢を貫いていましたが、正直に言うと今自信を無くしています。高値抜けは強気のサインですし、本来ついて行かなければなりません。

但し懸念材料も多く、ポートフォリオのエクイティのエクスポージャーを増やすに至っていません。特に金融政策に不透明感が高く、判断が鈍っています。まず中東情勢ですがトランプ大統領の停戦発言により一旦は落ち着いたと見られています。米国のイランへの核施設攻撃で幕引きと言う感じでしょうか。原油価格も65ドル台と大きく値を下げ落ち着きました。

原油価格の安定はインフレ懸念に対してはポジティブであり、素直に歓迎すべき事です。次に関税を巡る貿易交渉ですが、ベッセント財務長官が9月1日への期限延長をほのめかしており、交渉は順調だと言う発言をしています。ただトランプ大統領の発言との齟齬も多く、何が事実かは判定するのが困難です。しかし此方もマーケットは楽観的に見ています。

今の所インフレ率は急激には上がっておらず、消費者への価格転嫁がそこまで起きていないと判断されているのです。個人的に思うのにはそれならば、企業が価格転嫁を吸収してる訳で、企業業績に影響されるのではないかとは懸念しています。そして今後行われる減税法案の行方も懸念材料です。私は果たしてどのように法案が通るかも想像できていません。

債務上限問題もあり、簡単に法案が通るとは思いませんし、減税法案はインフレを助長します。関税と減税のインフレへの影響は間違いなく上方向であり、実際にインフレが顕在化すれば年2回の利下げさえ実現するか疑問です。また財政も悪化するわけで長期金利が上昇する懸念も在ります。最後に最大の懸念材料の金融政策ですが、トランプ大統領がしきりにパウエル議長の早期辞任をほのめかしています。

本来ならば中銀の独立性において、それ自体在ってはならない事なんですが、トランプ大統領ですから何をするか分かりません。少なくても次のFRB議長はハト派が選ばれる可能性が高いですし、利下げ自体は株価にとってポジティブです。最近の株価上昇は其れさえも織り込んでいます。本来でしたら少なくても今すぐ利下げと言う段階ではないと私は思います。

しかし政治的な要因で其れさえも否定されると、何を根拠に金融政策を判断して良いか私には分かりません。為替は其れを織り込んでドル安方向に動いていますし、株価も上昇しています。しかし私は大統領の金融政策への干渉と言うバカげた事を受け止め切れていないのです。そして其れが私の判断を鈍らせています。正直に言うと此処まで株価が上昇するとは思っていませんでした。

そして本来であらばエクイティのエクスポージャーを上げる判断をしているはずが出来ていません。此れは私のミスなのかもしれません。しかし、もう少し様子を見させてください。ついて行かないといけないと判断すればそうします。ただし今此処をついて行くにはリスクが高すぎると考えています。それが私の正直な気持ちであり判断です。

今週もお疲れさまでした。今週はするする上がる株価を見て少し苦い思いをしていました。流石に政治的要因が強く先が読みにくいです。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。