おはようございます!週間では主要3指数がそろって下落。ダウ平均が0.54%安と4週ぶりに反落し、S&P500が0.24%安、ナスダック総合が0.53%安とともに2週続落しました。
1月雇用統計、非農業部門雇用者数は14.3万人と予想17.0万人前回30.7万人を下回りました。失業率は4.0%と予想4.1%前回4.1%を下回っています。また平均時給は前月比0.5%と予想0.3%前回0.3%を上回りました。感触としては労働市場はタイトになっていると言う印象です。また1月ISM製造業景況指数は50.9と予想49.6前回49.2を上回り、1月ISM非製造業景況指数は52.8と予想54.3前回54.0を下回りました。
此方はまちまちと言った感じですが、いずれも好不調の50を上回り景況感は良好を示していると言えるでしょう。ただ景況感を表す指標より、インフレ指標の方が注目度は高くなってきています。何故なら景況感がどうなろうと、関税や減税の影響でインフレが下がらなければFRBは利下げ出来ないからです。ところで私は先週相場見通しを強気に変更するつもりでいました。しかし結局変更しませんでした。
理由はボラが高いからの1点です。特にトランプ大統領の関税に対する発言でマーケットは右往左往しています。上昇相場はヒタヒタと上がっていきます。少なくても今はそういう状況ではないと判断しました。関税について経過を述べると、まず先週末カナダとメキシコに25%、中国に10%の追加関税を発表しています。だたカナダとメキシコに関しては週初に延期されました。中国に対しては延期の処置はありませんでした。
また金曜日には相互関税を発表するとトランプ大統領は発言しています。また日本に対しての貿易赤字を嫌い、日本への関税は選択肢とも発言しています。関税に関しては分析も何もなく、ただ世界経済を混乱させているだけだと考えます。また米国への影響はインフレ懸念となり、FRBの行動を制限する可能性は高いです。さて予想するだけ無駄な関税よりマーケット環境について考えてみたいと思います。
直近株価は比較的高位置にあり、言い換えると高いバリエーションとなっています。ただ上値も重いと言ったところでしょうか。上値が重い要因として考えられるのがEPS成長の鈍化です。高いPERは高いEPSによって説明されます。昨年GAFAMのEPS成長は40%台でした。しかし今年のEPS成長は20%台と見込まれています。その低いコンセンサスの中決算が発表されましたが、良い印象は受けませんでした。
MSFTはアジュールの成長鈍化を示し、GOOGは売上高がコンセンサスに届かず、AMZNは見通しが悪くなり、AAPLはiPhoneと中国での販売不振が目立ちました。総じてAI投資を加速する動きですが、その対価としての利益が伴って居ないと言う評価を受けています。つまり利益成長の鈍化がこれ以上の株価の上昇を妨げている訳です。加えてEPS成長が鈍化すれば高いPERを説明できなくなり、下落リスクが伴います。
つまり、相場見通しは暫く弱気で良さそうになってきました。また日銀の追加利上げ懸念から円高が進んでいます。金曜日は150円台まで突っ込みました。それは外株を投資する日本人にとってマイナス要因です。株は不安定でフラフラと言ったところですが、為替は今は明らかな円高方向です。それも考慮すると、今はポートフォリオのリスクを最小限にして様子を見るのがよさそうです。
今週もお疲れ様でした。ヘッジファンドを作ろうと思いましたが、法令上かなり厳しく撤退しました。ただしIFA法人の設立を今は考えています。それに伴い今のビジネスを再考していきます。また具体的になったらお伝えしたいと思います。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。