おはようございます!週間ではダウ平均が1.82%安と2週続落し、S&P500が0.64%安と4週ぶりに反落。一方、ナスダック総合は0.34%高と4週続伸しました。
11月CPIは前年同月比2.7%と予想2.7%と一致も前回2.6%を上回りました。コアも前年同月比3.3%と予想3.3%前回3.3%と一致しインフレ鈍化のペースが低減している事が分かります。FRBの2つの命題は雇用の最大化とインフレの安定です。その2つが同時に達成されソフトランディング、若しくはノーランディングが期待されていますが、私はそれに懐疑的です。景気が好調ならばそれだけ需要が強いという事です。
それならばインフレを抑えるためにそれだけ高いFF金利の維持が必要です。それは利下げのペースの鈍化として表れます。そして高いFF金利の維持はじわじわと景気を鈍化させていきます。つまり雇用は悪化します。今は雇用は比較的好調を維持していますが、インフレが下がり切りません。そして中立金利以上のFF金利は景気を鈍化させます。つまりそもそも2つの命題はトレードオフなのです。
そしてインフレも下がりきらず、雇用がじわじわと悪化していく事もあり得るのです。その査証に今週の新規失業保険申請件数は24.2万件と予想22.0万件前回22.5万件から悪化しています。ブレが大きい指標とは言え考慮する必要はあると考えています。更にCPIに先行するPPIも11月はコアが3.4%と予想3.2%を上回り、前回値も3.1%から3.4%に上方修正されています。インフレは下がらず雇用は悪化するシナリオはやはり考慮すべきだと思います。
直近の株価は確かに好調です。しかしすべてが上手く行くシナリオを織り込んだ株価です。此れが崩れた場合は怖いと考えます。結局はFRBの匙加減なんですが、FRBの前提が甘いような気がしてなりません。次回FOMCは大方25bpsの利下げと見られています。BOCは50bpsの利下げ、ECBの25bpsの利下げを行っていますし、妥当な線だとは思います。しかし、米国だけが今の所好景気を享受している中、確実に来年の利下げのペースは鈍化します。
そうなった時に雇用、特に失業率がどの位上がっていくかを確かめなければなりません。繰り返しますが、私はそんなに甘いシナリオを見てはいないのです。更に来年はトランプ政権が発足されます。関税や減税はインフレを加速させます。大雑把に言うと株価は景気循環によって上下し、それはFRBの金融政策によって起こります。つまりそれ以外のファクターは無視までとは言わないものも、要因としては弱いです。
確かにトランプラリーもありました。しかしそれは些細な事だと考えるのです。FRBの金融政策が緩和方向からFF金利水準が中立金利以上でニュートラルに変わるならば、理論的には景気は悪化します。そしてインフレ再燃はあり得ます。そうなれば再びFRBはFF金利を引き上げなければなりません。今の所そこまでは考えていませんが、舵取りを間違えれば十分あり得るシナリオなのです。
いずれにせよ、パンパンに膨らんだバリエーションの株価に対して身構えています。今はリスクを取るタイミングではありません。ポジションを小さくしてのんびり構えていれば良いと考えるのです。またいつか分かりやすい買い場がやってきます。その時が分かるように日々の淡々とした繰り返しを続ければよいのです。そして少なくてもその時は今ではないと思います。
今週もお疲れさまでした。音楽をやり始めて2年半、始めた時はこんな風になるとは思っても居ませんでした。しかし今は真剣に取り組んでいます。この熱意であと3年続けたいと思っています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。