預金、債券、株式、それぞれのリスクとリターンについて
2016/01/02

投資をする前に、まず投資対象について知っておかないといけませんね。ここでは、誰もが使っている預金、そして債券と株式の仕組みについて紹介していきます。
リスクとは、お金が減ること、なくなること
銀行預金、郵便貯金、ほとんどの方がされていると思います。投資に関しては、怖い(リスクが高い)から、されていない方が一般的だと思います。では、そのリスクとは何でしょう。お金が、減ること、なくなることですね。
預金のリスク
預金している銀行がもし、破綻した場合どうなるのでしょうか?普通預金口座、定期預金口座に関しては、1000万とその利子については国が保証しています。つまり、預金が1000万を超える場合、どの程度返済されるかは不確かになっています。これをペイオフといいます。実は、預金という行為も、リスクをとっている行動なのです。
投資のリスク
投資のリスクは預金よりも高いとされています。それは投資したお金が減る可能性があるからです。一般的に、リスクが高い資産ほど、リターンが高いとされています。つまり、投資は預金より高いリターンが得られる可能性が高いということです。また、よりリスクの高い投資をすると、高いリターンが得られる可能性が高いということも言えます。証券投資では、一般的に、株式はリスクが高いがリターンも高い商品、債券はリスクが低いがリターンも低い商品とされています。
間接金融と直接金融
一般に企業は借金をして経営をしています。銀行から融資を受けて、銀行に利子を収めて成り立っています。それを間接金融といいます。銀行が預金者から集めたお金を、企業に貸して利子を取って、預金者に金利を払っています。間接金融と相反する言葉として、直接金融があります。直接金融とは企業が銀行を介さず投資家からお金を募る行為です。具体的には、債券の発行、株式の発行があたります。
債券の仕組み
債券の発行とは、銀行からの融資と同様に企業の借金の仕方です。違いは、企業が投資家に直接借金をするということです。利子は、企業が情勢から決定し、投資家がそれに応募するという形で発行します。
流通市場
株式が上場している会社の債券は、流通市場があります。投資家が購入した債券をいつでも売買できる場所で、それは証券会社がその役割をしています。流通市場で債券価格は、その時の経済の情勢や、会社の信用の変化によって価格が変わっていきます。ただ、債券には返済期限(償還)があって償還日には全額返済されます。利子は予定された日程に支払われます。
債券投資のリスクとリターン
債券投資のリスクは、その会社が破綻することです。破綻した場合、債券は全額返済されません。つまり破綻するリスクが高くなればなるほど、債券の価格は安くなっていきます。会社だけではなく国も債券を発行しています。国が発行する代表的な債券は国債です。国債もリスクはあります。国が破綻することです。新興国では国が破綻することは珍しくはありません。新興国の利回りは、先進国に比べ高くなっています。
債券投資とは、信用に投資するという言葉に置き換えられると思います。債券の発行体が破綻しなかった場合は、予定された利率と額面が返ってくるという商品です。
株式の仕組み
一般的な企業の形態として、株式会社があります。株式会社とは、株式を発行している企業のことを言います。株式会社の資金調達の方法は、株式を発行するか、借金をするかです。借金の方法としては、間接金融による融資と直接金融による債券の発行があります。
では、株式とはどのようなものなのでしょうか。投資家から直接資金を調達するという意味では、債券と同じく直接金融に含まれます。債券と違うのは、返済期限も利子もない証券ということです。また、株式は会社の所有権だと置き換えられます。株式会社では一般に会社は株主のものとされているからです。では株式の価値とはどういうものなのでしょうか。
株式投資のリスクとリターン
会社が赤字を出した場合、すぐには会社は破綻しません。それは株式があるからです。株式で調達した資金は会社が赤字を出した場合、株式の部分から赤字分や利子を支払います。逆に、利益を出した場合、株式の部分に加算されます。つまり、会社が成長すれば、利益を出した分、会社の価値=株式の価値が上がります。会社が破綻すれば株式の価値はなくなるということです。
上場株式とは、株式市場に上場している株式のことを指します。上場株式は、株式市場が開いている間、自由に取引できます。投資家にとって、株式とは返済義務がない分、債券よりリスクが高く、その分リターンが高い商品といえます。