近頃の仮想通貨投機ブームについて

   

最近、KAZMAXさんの仮想通貨トレードオンラインサロンが話題をにぎわせています。月3万円のサロンの入会数が8月6日時点で4000人を超え、月のサロン収益は1億2000万円となります。またVALUでも、有名仮想通貨トレーダー達が上場し、出来高を伴い買われています。買う人の目的はその優待で、有名仮想トレーダーのポジショントークを期待しています。

個人的に、元トレーダーとして意見があります。たとえば4000人も集まったサロンでサロン主が買いサインを出したとしたら、一斉に買いが集中します。そうすれば、瞬間は相場は上がると思います。同じように、グループを作ってポジショントークをすることによって、相場を動かしてしまう可能性があります。

コレが株だったら、日本では証券取引等監視委員会、米国ではSECに相場操縦として警告される事案だと思います。しかし、仮想通貨は株ではなく、誰が規制するか明確になっていません。ここが問題で、儲かれば何をやってもいいという考え方が一種の投機ブームを作っているのだと思います。

いずれ仮想通貨もどこかの機関が取り締まる対象になると思います。逆にそうならなければ、仮想通貨は終わります。機関投資家が入ってこれないからです。機関投資家には、説明責任があります。儲かるからと言ってなんでも投資するわけではありません。また機関投資家が入ってきたら、それまでの投機のやり方は通用しなくなります。資金量が個人と比べて比にならないからです。

規制される時期まで、ヒトの相場に乗っかり利を得ることを選ぶのも選択です。私は否定はしません。ただ、私は金融リテラシーの向上を唱えています。それは相当の年月がかかります。長い目で見て、その金融リテラシーを得ていく過程こそ私は財産だと考えています。また、個人的には相場は一人でやるものだと思っています。

資産運用はチャレンジングで知的好奇心を満たすものだと思っています。世界の景気や個別企業の見通し、株価と債券の関係、触ってみてわかっていくものだと考えています。仮想通貨だけでなく、株や債券、投資信託をじっくりと投資する方が増えることを私は手助けしていこうと考えています。

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