【労働市場の硬直化】ツイキャスライブ原稿

   

先日のツイキャスライブの私の部分の原稿をそのまま記載します。ご参照ください。

私からのソリューションは3点。第1に、正社員解雇に関する透明性のある公正な金銭的解決ルールを整備すること。第2に、ホワイトカラー労働者を、労働時間規制の適用から除外することです。第3はまた後で話します。

1、2に関しては、モルガンスタンレーのロバートフェルドマンが提唱しています。モーニングサテライトで解説をしている方で、私も同じ会社だったので、会議で一度お会いしたことがあります。非常に頭が良い方でした。

1の正社員解雇に関する透明性のある公正な金銭的解決ルールを整備することとは、つまり企業が社員のクビを切る場合にいくら払うかというルールの明確化ですね。正社員雇用を柔軟に調整できないことが、企業が正社員を増やすことに躊躇している理由であることを直視すべきです。(特に大企業の)既得権益化した正社員雇用システムは、企業や経済の競争力を損ね、ゾンビ化を招いてしまっているのが問題ですね。

具体的にモルガンスタンレーで私がクビを切られたシーンを紹介します。朝私は、いつも通り会社に行きました。そしたらMDに呼ばれ、人事とMDからクビを言われました。そして荷物だけ持ち、会社を去ったという感じです。ただし、その後ゴールドマンサックス、ドイチェバンク、JPモルガン、野村等、業界の先輩に紹介され面接を受ける機会がありました。チャンスはあるのです。ただアルゴの躍進により、トレーダーという仕事が縮小傾向で、またリーマンショック前だったという事もあり受かりませんでしたけど。その後私は、また先輩の紹介で、運用会社に就職できました。

話は戻って、企業がクビを切れることは、いわゆるゾンビ企業が増えている現状を改善できるはずです。その際に、いくら払うかという事を明確化することによって、クビを切られた側のセーフティーネットになると思います。

2の、ホワイトカラー労働者を、労働時間規制の適用から除外することですが、これも私の過去の具体例で解説します。私はモルガンスタンレーでの報酬ははベースという年収部分と年一回の評価によるボーナス2点でした。ベースを12か月で割った分が月収で、これはいくら働いても変わりません。つまり残業代がないという事ですね。そのかわり、ボーナスはやった分もらえる。私はベースよりボーナスのほうが多かったですね。そうなると、会社に長くいるというインセンティブがなくなります。私は夕方5時半には会社を出ていましたね。

この、ホワイトカラー労働者を、労働時間規制の適用から除外することは、労働市場の柔軟性を高めるだけでなく、大きな社会問題となっている長時間労働への合理的な解決策にもなり得と考えています。

1、2はこれで終わりです。つまり労働市場を米国化するべきと考えています。第3は、valuですね。

私がvaluを知ったのは、去年の5月、広瀬さんのツイッターからです。はじめは胡散臭そうなので触れていなかったのですが、しつこく投稿するので気になって見てみました。衝撃を受けました。他の記事等もググりながら本質を知るにつれ、これは革命だと。今でも覚えています。その当時朝9時から登録できたのですが、知った7時半からずっと同居する母親にすごいものがあると話し続けたことを。

これは労働市場の硬直化についてブレイクスルーする可能性があるものだと、感じました。具体的に、valuからのインカムで、補助収入を得ることがありますが、それは本質ではありません。

本来人の価値は可視化できません。それをカネという尺度で可視化したもの、それがvaluなのです。もしvaluが普及し、一般的なものになれば、その活動、その価格、valuer数自体に、その人の評価がつくようになる未来が来るのではないかと。

つまり、valuでの評価が世間的に認められれば、就職等に影響する可能性があるのです。これは、かなり先の話でしょうが、もしvaluが普及していけば、あり得ない話ではありません。

以上3点が、私の主張です。特に3のvaluについては不確かですが、それだからこそ私はvaluを育てたいと考えています。

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