日本の労働市場はひずみを上げています。各自が生きる力を身に着けていく必要があります。

   

今回は働き方についてのコラムです。

まず私のことを知らない人が、ほとんどだと思うので、自己紹介をさせていただきます。私は、新卒で国内証券会社で株式のセールストレーダーとして採用され、その後ステップアップして外資系投資銀行等でトレーダーとして働いていました。詳しい社歴もプロフィールに書いてあるので、もしよろしければご参照ください。

では本題、働き方についてですが、まず前提として、お金を多く得る=幸せではないと思いますし、チャレンジングな仕事をする=生きがいでもないと思います。人それぞれ、頭を使うことが好きな人もいれば、体を使うのが好きな人もいますね。

ただ日本の問題点は、労働市場の硬直化、つまり人が転職しにくい環境にあるということです。そうすると非効率な組織が増えるという弊害が出てきます。つまり、残業が多かったり、人が無駄に多かったり、そういう事ですね。

私が外資系証券にいた時、夕方5時半にはフィットネスクラブにいました。それは上司やチームの人や、他の部署の人が残ってても、全く関係ありません。いつも帰るとき『お疲れ様です~』って言って帰ってましたが、会社の人は『おつかれ~』って言って私が早く帰ることについて何も気にしません。

何故私が、5時半にはフィットネスクラブにいたかは、理由があります。トレーダーという仕事はとても神経を使う仕事です。頭を使いすぎて、体を動かさないと興奮状態で寝れないのです。頭も体も疲れさせ、就寝時間は夜の9時過ぎ、少なくても10時には寝ていました。起床は5時、十分前日の疲れをとり、次の日に向かいました。週末以外飲みに行く余裕もなかったですね。

会社について、エレベーターに乗って、まず今日もミスをしない、って心に刻みます。大きなミスをしたら、クビなので。そのうえで、最大限のパフォーマンスを出すように、毎日暮らしていました。

そのうえで、対価の報酬の給料は、20代後半としてはかなり貰えていたと思っています。外資系投資銀行は、とても効率的な組織で、やったものが貰える。そういう構造になっています。評価がダイレクトに給料に反映されます。私はその評価が欲しくて外資系投資銀行で働いていました。

しかし私もその外資系投資銀行でリストラされました。理由は複合的ですが、構造的なものだと思っています。ただ、私はその会社に感謝しています。この会社にいたというだけで、私のキャリアはかなり良いものになりました。次の就職先もじき決まると思っていましたし、在籍していた時に高い給料も貰えていたので。

チャレンジングな仕事をするという事は、そういう事です。自分を高く売る、大切なことです。もちろん始めに筆をとった通り価値観は人それぞれでそういう仕事をすることが良いとは限りません。ただ、日本の労働市場の構造問題はひずみを上げています。いずれ、何かが起きる前に、生きる力を各自が身に着けてく必要はあると思います。

 - 一般