2024年7月3週振り返り(理由)


おはようございます!週間ではS&P500が1.97%安と3週ぶりに反落し、ナスダック総合は3.65%安と7週ぶりの大幅反落となった一方、ダウ平均は0.72%高と3週続伸しました。

7月17日、私は相場見通しを昨年4月26日以来弱気に変更しました。徐々に買い進めていた玉を一気に解消したのです。弱気にした理由は2点、まず一点目はマーケット環境です。ドル円が急落し、キャリートレードの解消を推測させました。つまり円で借金してマグニフィセント7を買うトレードのアンワインドです。今まで円で借金してドルを買い、更にマグニフィセント7を買っていれば儲かる相場でした。

それが先週のCPIをきっかけにギクシャクし始めていました。CPIがコンセンサスを下回ったにもかかわらず、ナスダックは大幅下落したのです。しかし今週16日までS&P500は史上最高値を更新し続け、一見セクターローテーションが効いているようにも見えました。そして17日きっかけはドル円の下落、私は違和感を感じ一気に相場見通しを強気から弱気に変更しました。そしてその後マーケットは急落しています。

二点目はファンダメンタル的な問いです、果たして利下げは本当に買いかという。通常相場はFF金利を下げきった時から金融相場が始まり、FF金利を上げ始めたところで業績相場に移り、金利を上げ切って少し経った時にリセッションが始まります。そして金利をまた下げきったところで金融相場が始まるというサイクルを描きます。しかし今回はイレギュラーな相場でインフレと戦うための急激な利上げを経ています。

その後、利下げ期待から相場は1年以上上昇し続け、そろそろ利下げが見え始めている所です。そして間違いなく5.25%というFF金利は景気を減速させています。そして例え今年3回の利下げがあったとしてもFF金利は4.50%です。景気に対して加速も抑制もしない中立金利が2.50%としたら大きく抑制的な水準です。何を言いたいかというと、利下げのペースがソフトランディングを前提とするには遅すぎるのです。

つまりFRBは詰んでいるのです。徐々にFF金利を下げていけばリセッションが訪れる可能性が高いのです。ただ緊急利下げのように大きく利下げしてもマーケットは警戒し下がります。つまり物事の本質はインフレを一時的とした2021年、あの時のツケが回ってきているのです。今後景気がハードランディングになるかは定かではありません。ただその可能性が高まってきたことは確かです。

そしてマーケットもそれを見ています。何故なら長期金利が低下傾向だからです。長期金利は景気と期待インフレの関数です。今の長期金利の低下傾向の理由は、景気が減速してきていて長期金利が下がっている可能性が高いからだと考えています。つまり悪い金利低下なのです。いずれにせよその2点の理由から、私は相場見通しを強気から弱気に変更しています。

それが正しいかどうかは後になってみないと分かりません。大切なのは今ある情報から適切なポジションを取り続ける事なのです。先の事は分からない、いつも私は言っています。其れは投げやりではなく、今ある事実を基に判断することの重要性を言っているのです。妄想を判断材料にしてはいけません。ただ適切な情報を適切に処理し続ける事、私はそれをやり続けていきます。

今週もお疲れさまでした。プライベートで色々あったのが一旦は解決の方向に向かいそうです。3週間かけ大分安心できる状況になりました。週末は飲みまくっています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。