2024年6月5週振り返り(マクロ要因とミクロ要因)


おはようございます!週間ではダウ平均が0.08%安と小幅に反落し、S&P500も0.08%安と4週ぶりに小幅反落、ナスダック総合は0.24%高と4週続伸しました。6月月間ではダウ平均が1.12%高、S&P500が3.47%高、ナスダック総合が5.96%高とそろって2カ月続伸。上半期ではダウ平均が3.79%高にとどまった一方、S&P500が14.48%高、ナスダック総合が18.13%高と2桁の上昇となりました。

注目の5月PCEデフレーターは前年同月比2.6%と予想2.6%と一致も前回2.7%を下回りました。コアも同様に前年同月比2.6%と予想2.6%と一致も前回2.8%を下回りました。今年前半はインフレ鈍化の低減を示していましたが、またインフレ鈍化が無事進み始めた事が分かります。私が恐れていたインフレ再燃もFRBの慎重な姿勢により、可能性は低くなってきたように感じられます。

私は今週6月26日に相場見通しを変更しています。エクイティのエクスポージャーを最大限の70%まで上げる決断をしました。そもそも4月5日に強気から一旦中立に落として以来、6月6日、6月13日、そして今週6月26日に10%づつエクイティのエクスポージャーを上げて来ました。その理由はマクロ要因とミクロ要因の二つに分解されます。まずマクロ要因ではインフレ鈍化が再び始まった事が言えます。

冒頭で述べたPCEコアデフレーターは2.6%とインフレターゲットの2.0%までかなり近い位置まで辿り着きました。FRBが慎重な姿勢を崩さなければ、インフレと戦い始めた2022年初頭からやっとゴールが見え始めたと言ったところだと思います。となれば次のFRBのアクションは確実に利下げであり、それはマーケットを押し上げる要因です。更にミクロ要因はAIです。NVDAの躍進が示すように、AIへの期待は日に日に増してきています。

確かにNVDAのバリエーションは高いですが、それでもまだ伸びる可能性もあります。ですから、ポートフォリオのエクスポージャーのうち30%をナスダック100に振ったのです。現在のポートフォリオは、MSCIコクサイ30%ナスダック100-30%日経平均5%大手不動産株5%先進国債券20%(為替ヘッジ有)金10%(為替ヘッジ有)です。ナスダック100の寄与度が高くなるようにエクスポージャーを上げています。

最近は若干その勢いも無くなってきているように見受けられますが、それでもAIへの期待は大きいと考えています。更にGAFAMやシクリカル・バリューもパフォーマンスが上がってきています。つまり広く分散された指数のMSCIコクサイも高値を更新しています。更に円安が進み、為替もフォロースルーとなっています。ドル円は160円を超し、ユーロ円もユーロ発足以来の高値を更新しました。

外貨建ての資産を運用している我々にとっては非常に有利な展開となってきました。そもそも今回の円安はインフレにもかかわらず十分抑制できる公定歩合を用意できないことに起因しています。それは政府のプライマリーバランスだったり、国債の利払いだったり、日本の構造によるものと言って過言ではないでしょう。つまり、公定歩合がインフレ率を越えなければインフレは収まらないのですが、その事実を見て見ぬふりをしているのが政府と日銀なのです。

いずれにせよ、相場見通しを強気から一旦中立にして、今月からまた強気に変えて来ています。その細かい運用がパフォーマンス、つまりリスク当たりのリターンを上げる唯一の方法です。私は日々、坦々とした繰り返しで、パフォーマンスを上げています。一般的に手に入るニュースと指標を見て、判断しているのです。特別な情報はいりません。そしてそれをこれからも続けていきたいと考えています。

今週もお疲れさまでした。今週は特に決まった用事はなく、飲み歩いていました。バンドのライブが終わって安心しているのだと思います。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。