おはようございます!週間ではダウ平均が1.43%高と3週ぶりに反発し、S&P500が2.50%高、ナスダック総合が3.25%高とともに2週続伸しました。
今週は雇用の悪化が明確に見られた週でした。まず7月雇用動態調査(JOLTS)求人件数 は結果882.7万件と予想946.5万件前回916.5万件を大幅に下回りました。そして8月雇用統計、失業率は3.8%と予想3.5%前回3.5%を上回りました。また8月平均時給も前年同月比4.3%と予想4.4%前回4.4%を下回りました。此れをどう解釈するかですが、株式市場にとってはポジティブに捉えられる事が出来ます。
FRBは雇用の悪化無くインフレ鈍化はないと言うスタンスです。つまり雇用が悪化することにより賃金の総和の伸びが鈍化し、消費が減る、つまりそれがモノの値段の上昇を妨げると解釈しています。そうならば今回の雇用指標の悪化は将来のインフレ鈍化に繋がる事になります。それは追加利上げの可能性の否定であり、更には利下げ余地が生まれる訳です。今までなかなか雇用の悪化が見られなかったので今回の指標に私も安心感を覚えています。
一方雇用以外の指標は回復傾向です。8月ISM製造業景況指数は47.6と予想47.0前回46.4を上回り3ヵ月連続前月比上昇しています。此れはどういう事かと言うと、製造業の景況感はボトムを打った可能性があると言えるのです。米国における製造業の割合は3割程度と少ないですが、その景況感は非常に重要です。その製造業が回復しつつ雇用が悪化している、云わばミックスの状況が今なのです。
言い換えれば景況感はそこまで悪化していないのにもかかわらず、インフレ鈍化の傾向が見られると解釈でき、それは理想的な状況と言えるでしょう。7月PCEデフレーターは3.3%、コアは4.2%でした。原油の上昇はリスクに当たりますが、住宅費は此れから鈍化します。そう考えると年後半はいよいよインフレ率2%台が見える可能性があるのです。このまま順調に行けば追加利上げの必要性もなくなってくる可能性が高いです。
実際先週まで11月追加利上げを見ていたマーケットも今はもう利上げの可能性を見ていません。CMEfedwatchに寄ると来年の3月までFF金利を現状の5.25%に据え置き、5月から25bpsずつの利下げを織り込んでいます。つまり先ほどの景況感はそこまで悪化せず、インフレ鈍化が進むシナリオをマーケットは見ているという事が分かります。そうなれば株価は下がりません。実際ナスダック100はテクニカル的に買いサインが出ています。
4時間足200MA(15300)を今週上抜けたのです。私は4時間足の200MAを好んで見ています。200MAの上にあるならば上昇トレンド、下ならば下落トレンド、と言うのが基本的な解釈です。ナスダック100は少しの間調整していましたが、4時間足200MAを上抜けた事によりまた上昇トレンドが始まったと私は考えています。懸念事項はやはり金利ですが、悪化した雇用指標の影響で大分落ち着いて来ました。
10年物国債利回りは明らかな上昇トレンドだったのがレンジとなった感じがします。となれば後は株価が高値を更新するのを待つだけです。実際私も雇用の指標が悪化する前はS&P500が高値を更新するのは思っていたより時間が掛かると考えていました。しかし今週の指標の悪化によって利下げ時期が前倒しになり、今年中に高値を更新する可能性もあると思いなおしています。
株式のエクスポージャーを10%上げてフルポジにするのも多分9月FOMCのすぐ後になると想定しています。以前にも書いたようにその時はナスダック100を買おうと考えています。そうなればMSCIコクサイ50%ナスダック100‐10%、日本債券30%、金10%というポートフォリオが完成します。そして暫くはそのポートフォリオを維持していくと考えているのです。今はその時が来るのを待つだけです。
今週もお疲れさまでした。引っ越してあまりに遊び、お金を使い過ぎたので、①外に出ないで家に籠る為②生活資金回復の為、トレードをすることにしました。取り敢えず今の所、結果は上々です。油断せず飽きるまでやろうと思います。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。