2021年6月2週振り返り(オルタナティブ投資)


おはようございます!週間ではダウ平均が0.80%安と3週ぶりに反落した一方、S&P500は0.41%高と3週続伸し、ナスダック総合は1.85%高と4週続伸しました。年初来では、ダウ平均が12.65%高、S&P500が13.08%高、ナスダック総合が9.16%高です。

6月8日、私はポートフォリオにJ-REITの組み入れを示唆しました。そもそもJ-REITはオルタナティブ資産に分類されます。オルタナティブ資産とは伝統的資産、つまり株と債券に対して相関性が低い事が特徴です。(そのボラティリティにもよりますが)オルタナティブ資産をポートフォリオに5%~15%程度組み入れるとポートフォリオ全体の変動を締める効果があります。

もう少し分かりやすく表現します。株と債券は相関係数がマイナスです。そしてオルタナティブ資産は株に対しても債券に対してもゼロに近いのです。つまりオルタナティブ資産は株にも、債券にも、連動性が低いということが分かります。そういう資産を少しだけ組み入れる事によりポートフォリオ全体の変動性が下がります。つまりリスク当たりのリターンが向上するのです。

2019年春にもJ-REITを組み入れました。2020年2月24日には金を組み入れました。それは債券では賄いきれない株の下落に対するヘッジという意味もありました。いずれにせよオルタナティブ資産は単体でリターンを得るものではありません。ポートフォリオマネジメントではあくまでエクイティがリターンの源泉なのです。では何故このタイミングでJ-REITを組み入れたのでしょうか。

それはまず、相関係数です。最近J-REITと株との連動性が崩れ始めています。コロナショック後はリスク資産が同時に上昇しました。それは相関係数が高いという事です。しかし今は、J-REITと株は同じような動きをしていません。理由はインフレに対する感応度が逆だからです。J-REITはインフレの象徴です。不動産価格が上がればJ-REITは上がります。しかし株はインフレを嫌います。

其処が今回J-REITを組み入れた理由です。同じく商品指数も候補に上がりました。しかし、商品指数は株との連動性がJ-REITより高く、オルタナティブ資産としてはJ-REITの方が魅力的だと感じたわけです。単体で考えないことです。インフレ指数が高止まりした場合、株はネガティブな反応を示します。しかしJ-REITは違うでしょう。逆もまた然りかもしれません。

いずれにせよ、ポートフォリオマネジメントとは最大限リターンの絶対値を向上させるのが目的ではありません。ベースの60/40戦略から更にアクティブにリターンを取りに行く戦略です。それは絶対リターンではなく、リスク当たりのリターンの向上なのです。この辺の感覚は実際に運用してみないと分からないでしょう。だからまず実践なのです。

今週もお疲れ様でした。今週は何年も買ってない夏服を買いに浦和パルコに行ったり、髪が伸びすぎていたので美容院に行きアッシュに染めたり、少し出歩きました。気分転換になり良かったです。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。