2024年4月2週振り返り(ウェイト&シー)


おはようございます!週間ではダウ平均が2.37%安、S&P500が1.56%安とともに2週続落し、ナスダック総合は0.45%安と3週続落しました。

注目の3月CPIは前年同月比3.5%と予想3.4%前回3.2%を上回りました。またコアは前年同月比3.8%と予想3.7%を上回り前回3.8%と一致しています。総じてインフレ鈍化のペースは逓減していると言えるでしょう。今年始め6回の利下げを見込んでいたマーケットもコンセンサスは3回以下と変化してきました。此れが何を示すかと言えば利下げの後ずれです。もはや6月利下げも危ぶまれる状況となっています。

ただし株式マーケットは思いの外、値を崩していません。それは景況感の下支えがある事が要因です。先週発表した雇用統計は一言で言えば好調でしたし、他指標もミックスとは言えFF金利が5.25%を示している中ではこの景況感の強さはサプライズと言えるでしょう。ここで中立金利の議論をするわけではありませんが、金利に景況感が耐えている状況が理解できます。

ただし、このFF金利水準は間違いなく景気にブレーキを掛けています。いずれは景況感は悪化するでしょう。FRBはその景況感の悪化するかしないかのタイミングで利下げをする必要があります。何故なら完全に景況感が悪化た場合回復に時間が掛かりますし、景況感が悪化する前に利下げした場合もインフレ再燃懸念があるのです。つまりFRBは非常に難しい舵取りを要求されています。

ただ安心もしています。何故ならいずれにせよFRBの次のアクションは遅かれ早かれ利下げだからです。それを見越してマーケットは良い価格をキープしていると言えるのです。しかし利下げの後ずれによりマーケットの上値も重くなることも確かです。だから私は4月5日相場見通し強気から中立に引き下げエクイティのエクスポージャーを下げています。一言で言えば様子見です。

そもそも我々は昨年10月25日にエクイティのエクスポージャーを70%までフルに上げて半年これまでの上昇相場を取れています。今年のパフォーマンスも3月末までで既に11.8%と、年間目標リターンの5%の2倍以上を記録しています。此処は一旦欲をかかずに、ポートフォリオに蓋をしても良いと考えたのです。ところで利下げの後ずれはインフレ再燃を意図しますが、それは原油高によるものでもあります。

そしてその原油高の要因として挙げられるのが先週の振り返りのタイトルの地政学リスクです。イスラエルとイランの緊張は間違いなく株価の下落要因です。ウクライナ戦争についても終わりが見えません。更に台湾有事の可能性も高まってきています。それらが重なると第三次世界大戦と呼ばれる事象になります。そしてその可能性は徐々に高まっています。マーケットはまだそれらを織り込んではいません。

いずれにせよ、今はウェイト&シー、つまり様子見が最善の選択肢なのです。先ずは何が起こるか待つこと、その時のポートフォリオは中立であること。楽観的なバイアスも良くないですが、過度に下バイアスも良くないのです。資産運用はギャンブルではありません。分かる時だけ取れれば良いのです。だからこそ欲をかかず、常に冷静に、状況を把握していく必要があるのです。

今週もお疲れさまでした。株式会社を設立しようと思い、登記を始めました。今年で45歳、一番ビジネスパーソンとして脂がのった時期です。5年前でも5年後でもなかったと思います。今がその時だと感じています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。