おはようございます!週間ではダウ平均が2.27%安と3週ぶりに反落し、下落率は昨年3月以来の大きさとなりました。S&P500は0.95%安と3週ぶりに反落し、ナスダック総合も0.80%安と2週続落です。
3月雇用統計、非農業部門雇用者数は30.3万人と予想20.0万人前回27.0万人を上回りました。また失業率は3.8%と予想3.9%前回3.9%を下回りました。平均時給は前年同月比4.1%と予想4.1%と一致し前回4.3%を下回りました。雇用は総じて強い数値が出たと言っても良いでしょう。また3月ISM製造業景況指数は50.3と予想48.4前回47.8を上回り、好不調の節目の50も上回っています。
一転、3月ISM非製造業景況指数は51.4と予想52.7前回52.6を下回りました。全体的に強弱ミックスですが、どちらかと言えば経済指標は強いと言えるでしょう。それに応じてCMEfedwatchでは6月の利下げを55%程度織り込んだ水準ですが、私は最近の統計やマーケットを見る限り、6月の利下げの可能性はかなり低くなってきていると感じています。特に原油が足元87ドル台まで上昇しており警戒する水準です。
原油は輸送だけでなくあらゆる製品の素材に使われます。つまりコストの上昇により、製品価格が上がってしまう懸念が生じているのです。いずれにせよ、インフレ鈍化の低減と言うよりはインフレ再燃が懸念される状況だと私は考えます。そうなれば利下げどころではなく、5.25%と言う高いFF金利水準をキープせざるを得ません。つまり景気はいずれ鈍化するにもかかわらず利下げできない状況になるのです。
私は考えを改めました。上記の理由から、4月5日相場見通しを強気から中立に変更したのです。そもそも今回の原油上昇は地政学リスクによるものです。まずはイスラエル問題、イスラエルのガザ地区侵攻が止まず、イランがイスラエルに対して直接介入する可能性が高まってきました。両国とも核保有国ですし、中東情勢が明らかに不安定になってきています。それはすぐに解決できる問題ではありません。
そうなれば原油は高止まりし、インフレ再燃と言うシナリオが現実的なものとなってきます。私は国際情勢の専門家ではありませんし、戦争がどうなるかは予想できません。しかし足元の原油価格は既に許容できる範囲を超えています。順当に利下げが行われるとは考えられないのです。更にウクライナ戦争では、ブリンケン国務長官がウクライナをNATOに加入させると発言しています。
これは言い換えればウクライナ戦争が、NATO(西側)とロシアの直接対決に発展すると言えるでしょう。そんなことは起こらないと信じたいですが、リスクは高まっていることは確かです。これまで昨年から、運用はかなり高いパフォーマンスを維持してきました。しかしながら不確実性が増したとの理由で、一旦ポジションを軽くしたいと考えたのです。正直株式市場が戦争の激化により上がるか下がるかは分かりません。
私が考えられる結論は、地政学リスクの高まりにより原油価格が高止まりし、インフレ再燃懸念により利下げが遠のく、だけです。繰り返しますが、戦争については正直予想できません。ですが不確実性が増していることは確かです。だから一旦ポジションを軽くし、様子を見たいと考えています。また強気にする可能性も高いです。しかし利下げ可能性が有意に下がるならば今は一旦中立にしたいと思います。
今週もお疲れさまでした。今週は歌への情熱が戻ってきて、また体験レッスンに行ってきました。非常に良い先生と出逢えたので通いたいと思います。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。