おはようございます!週間ではダウが0.84%上昇、ナスダックが0.30%下落、S&P500が0.39%上昇とまちまちでした。ダウとS&P500は史上最高値を更新しています。
今週はNYが金曜日休場でイベントも少なく小動きでした。指標はPCEデフレーターがあるも前年同月比2.5%と予想2.5%と一致、前回2.4%を若干上回りましたが、想定の範囲に収まっています。コアも前年同月比2.8%と予想2.8%と一致、前回2.9%を下回りました。客観的にこの数値を見ると以前に比べれば随分落ち着いたと感じられます。2%のインフレターゲットに近づいて来ました。
ただ懸念材料もあります、原油です。年始から70ドル台で落ち着いていた原油価格は83ドル台まで上昇しています。此れはインフレ鈍化にとっては悪材料です。来月や再来月のインフレ指標に跳ね返ってくるので注視が必要だと考えています。さてインフレと言えば先週振り返りで書いた通り、日本の方が深刻になってきました。コアCPIは前年同月比3.2%と少なくともデフレとは言えない状況です。
本来であれば金利を引き上げインフレを抑える段階に来ていると思いますが、政府も日銀もそういう姿勢は示していません。今金利は0.1%でインフレ率は3.2%です。それが意味する事は、お金を0.1%で借りてトマトケチャップを1年保存しておけば3.1%お金が増えるという事です。それはお金の価値が減価すると言う意味に差し替えられます。そしてインフレは加速します。
手元にある現金の価値が減価していくのがインフレならば、資産を保有するのが最良の手段です。何を保有するかですが、不動産、株式、金、等が挙げられます。そして何が一番上がるかは分からないので、分散して持つのが最良だと考えます。ですから私は3月20日にインフレヘッジとして相場見通しを変更したのです。インフレに対して個人として対応するにはその手段しかありません。
但し社会全体で見れば、難しい局面に来ていると考えます。格差が広がるのです。お金がある人の資産は増えますが、元々お金がない人はインフレに苦しみます。生活保護などセイフティネットはありますが、治安の悪化と言う意味で我々にも跳ね返ってきます。政府の過剰な債務は、それを引き受ける日銀の国債保有残高は、デフレがあればこそ成り立っていました。
本来インフレならば金利を上げなくてはなりません。しかし構造上なかなか金利を上げられる状況にありません。アベノミクスでやらなければならなかったのは労働市場の流動化等の構造改革でした。しかし安部元首相でさえ着手できませんでした。異次元緩和は必要だったと思います。しかしその出口に立ってみて、残された問題は何も解決されていなかったことに気づきます。
あまりネガティブな事を書きたいとは思っていませんが、日本の明るい未来が私には見えません。しかし前回も書いた通り、結局自分がどうするかなんです。自分が出来る事、自分の範疇を越えている事、これをしっかり線引きし、出来る事だけに集中していくのです。そしてそのプロセス自体を楽しんでください、結果は後からついてきます。私も日々チャレンジして生きていきたいと思います。
今週もお疲れさまでした。今週の振り返りは何というか、自分に言い聞かせている、そういう内容でした。社会の急速な変化に戸惑いながら、それでも楽しく暮らしたいと思っています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。