おはようございます!週間ではダウ平均が1.97%高と4週ぶりに反発し、S&P500が2.29%高、ナスダック総合が2.85%高とともに3週ぶりに反発しました。
私は先週株価はヨコヨコと想定しましたが、想定外に株価は上昇しS&P500は史上最高値を更新しています。その要因はFOMCでした。私はドットプロットが昨年12月の3回利下げから2回利下げに切り下がると考えていました。その理由は1月と2月のインフレ指標が上振れしたことに起因しています。しかしパウエル議長は会見で、それは季節性の要因の可能性があると否定しました。
結果今回のドットプロットは変わらず3回の利下げを示唆しています。更にハト派発言も目立ち、再三『今年のある時点での緩和開始が適切』と発言しています。QTに関しても減額を示唆しており、私が見えていない景気減速の気配を感じているんだと想像しています。いずれにせよハト派のFOMCにより株価は上方ブレイクしており、ついて行くのが最善の方法だという事です。
さて、私は今週相場見通しを昨年10月以来変更しています。概要はエクイティのエクスポージャーを70%から75%まで上げ、MSCIコクサイと先進国債券を減らし、日経平均と大手不動産株を組み入れると言うものです。そのきっかけは日銀政策決定会合でした。日銀政策決定会合はマイナス金利解除、YCC撤廃、ETFの買い付け廃止、と引き締め方向でした。通常円高要因ですが、為替は円安方向を示しました。
何故円安方向に向かったかと言うと、日銀はCPIに見合う公定歩合を提示できないからだと私は考えています。日本のコアCPIは3.2%です。それに見合う公定歩合は少なくても3%程度でしょう。しかし政府の大量の赤字国債の利払いや日銀の国債保有額を考慮すると、ざっくりですが0.5%程度までしか公定歩合は上げられないのです。つまりこのままだと日本でインフレが亢進してしまうのです。
インフレとは通貨の価値が下がる事を言います。円安が起きている理由は正に日本の構造問題が日銀政策決定会合からフォーカスされたことによると考えています。更にグローバルの構造が変わったことにより、リーマンショック後からコロナショック前までの低インフレ低金利時代が終わった事が問題です。つまり外的要因から始まった日本のインフレは、デフレマインドにもかかわらず恒常的になってしまうのです。
そして最悪なのがそのインフレを抑える金利部分が十分な水準まで上げられない事なのです。そうなれば貨幣の価値は下がり続け、円安は続きます。日経平均は当然上値を試していくでしょう。不動産も上昇し続けます。そういう未来が見えたため、相場見通しを変更したのです。更に何が急上昇するか分からないため、分散を心がけました。MSCIコクサイ、ナス100、日経平均、大手不動産株、そして金。
考えられるインフレにより上昇しやすい資産を分散してポートフォリオに組み入れる、それがインフレヘッジなのです。最後にインフレが亢進した日本の未来については、あまり良くない状態だろうと想像しています。しかし今我々が出来る事は資産の保全です。お金を持っているだけでは減価していく環境で、インフレ率以上にお金を増やす、そういう戦いを我々はしているのです。
今週もお疲れさまでした。今週は熟慮して長期のトレードのポジションを組んでいます。ドル円のロングです。上記の事を踏まえてドル円は長期で上昇すると考えました。どうなるかは先の事なので分かりませんが、VIEWに賭けてみたいと思います。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。