おはようございます!週間ではダウ平均が0.98%安と続落した一方、S&P500が0.26%安、ナスダック総合が1.17%安と続落しました。
まず2月雇用統計、非農業部門雇用者数は27.5万人と予想20.0万人を上回るも前回は35.3万人から22.9万人に下方修正、失業率は3.9%と予想3.7%前回3.7%を上振れ、と一見強そうですが弱い内容と私は判断しています。更に平均時給が前月比0.1%と予想0.3%前回0.5%を下回り、雇用の勢いが削がれている印象です。総じて利下げをサポートする内容であり、株価にとってはポジティブと考えます。
また注目のパウエル議長発言でしたが、初日は『インフレが2%に向かって進んでいることにある程度の自信を持っている』とサプライズはなしも、二日目は『利下げが遅くなりすぎるリスクについて十分に認識』と市場を安心させました。マーケットは好感しS&P500は史上最高値を更新しています。個人的にも繰り返しますが、ディレクションは利下げ、多少の押しがあっても強い相場が続くと考えています。
CMEfedwatchでは6月利下げが可能性が濃厚、加えてECBも6月利下げを示唆した週でした。利下げは買いです。ただし個別株には多少のムラが生じています。AIにより半導体需要が強まるとの観測から、NVDAを中心とした半導体セクターに継続的に買いが入りましたが、AAPLとTSLAが中国販売が低調なことから軟調となっています。中国リスクは以前から言及した通り、不動産、人口問題、など構造的な問題がフォーカスされています。
しかし、最も不安視されているのがやはり習近平国家主席の政策運営です。現状中国にとって大規模財政政策や大胆な金融緩和が必要だと考えられますが、習近平国家主席は経済を重要視せず、抽象的な国家論を振り回しています。やはり長期政権の代償だと考えますが、このまま行くと中国は日本の失われた30年をなぞっていく可能性が高いです。更に日本と違い、平和主義国でもなく富裕国でもない中国はリスクが高いです。
その中国がデフレを輸出しています。国内需要に対して供給が高すぎ、例えばEVのように輸出で生産を補おうとしているのです。それはインフレに苦しむ米国にとっては良いことですが、その分関税等のプレッシャーも高くなってきていて、中国にとっては更に苦しむ可能性が出てきています。実際トランプ氏は大統領になったら中国に60%の関税を掛けると明言していますし、欧州も中国産EVに関税を掛ける事を検討しています。
堅調な米国株ですが、マクロの影響が間逃れない時期に来たかもしれません。つまり中国が足を引っ張っていて、グローバル企業はその呪縛から逃れられないのです。株価も調整の時がそろそろ来るかもしれません。調整と言っても上昇トレンドに変化はなく、利下げを6月に控え踊り場と言うイメージです。AAPLやTSLAが軟調だと株価にはある程度の影響が出ると考えています。
ただし、調整と言う見方も見誤るかもしれません。何故ならNVDAが、AI銘柄が強く上昇しているからです。その影響が強ければ強いほど指数は押さないのです。投資戦略としてはフルポジをキープする事に変わりはありません。MSCIコクサイ50%ナス100‐20%金10%先進国債券20%です。ポートフォリオの変更、つまり相場見通しを変える日はまだまだ先だと考えています。
今週もお疲れさまでした。今週は家でトレードしてました。寝落ちと言う大きなミスをしてワントレードで大きく負けましたが、週を通して何とかプラスで終えました。ほっとしています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。