2024年1月4週振り返り(派閥の解散)


おはようございます!週間ではダウ平均が0.65%高、S&P500が1.06%高、ナスダック総合が0.94%高と主要3指数がそろって3週続伸しました。

注目の12月PCEデフレーターは前年同月比2.6%と予想2.6%前回2.6%と一致しインフレの鈍化を示唆しました。またコアは2.9%と予想3.0%前回3.2%を下回り、遂に2%台を示しインフレとの戦いが終わりに近づいている事を印象付けています。また10-12月期四半期実質GDPは前期比年率3.3%と予想2.0%を上回り前回4.9%を下回るも、ソフトランディングシナリオを肯定する内容でした。つまり総じてマクロ指標は好調な株式市場を裏付ける結果となったのです。

ミクロでは決算シーズンが始まりマーケット全体も個別の動きに左右されています。テスラは成長の鈍化を懸念され大幅安、インテルもデータセンターの苦戦を示唆し大幅安、一方ネットフリックスは会員数増加に寄り大幅高と言う展開でした。今後はGAFAMの決算が控えており、その傾向は更に加速していくと考えられます。特にマイクロソフトとアルファベットの決算はAI銘柄であるため注目は大きいでしょう。

さて今週は国内政治にフォーカスをしたいと考えています。トップトピックとしては自民党が派閥を解散させるという前代未聞の流れとなっています。権力とカネは集中します。派閥と言う形はその象徴でもあり、自民党一極体制を強固のモノとしていました。しかし今回岸田首相は自分の生き残りの為、それを解散させています。そもそも岸田首相は風見鶏という印象がぬぐえません。

安倍元首相のアベノミクスを否定し新しい資本主義を唱えましたが、その内容は不明でありいつの間にか頓挫しています。更に支持率が下がると人気取りのためにインフレ下での所得減税と非納税者へのバラマキを決定させそれが更に支持率の低下を招きました。そして今回の派閥のパーティー事件、支持率の低下が限界に達して、回復を目指す為に派閥を解散させているのです。

私は岸田首相を全く評価していませんが、彼が時代に選ばれ、彼が自身の生き残りだけを考えることにより派閥の解散まで及んだという現象をポジティブに考えています。本当に日本が良くなる選択を出来る政治が実現する可能性が高くなったからです。日本の問題点は一つに集約されます。労働市場の硬直化です。解雇規制が厳しく簡単に企業はクビを切れません。またホワイトカラーのサービス残業はゾンビ企業の生き残りを助けています。

つまり解雇規制の緩和により簡単にクビを切れ、ホワイトカラーの残業代を基本ゼロにすれば労働市場は流動化します。流動化することによって労働分配率の上昇、つまり社会全体の所得の総和が向上するのです。また生産性の低い社員は淘汰され、高い社員の給料は上昇し、個人がリスクを取るようになり、結果社会の発展を促進します。しかし実現は不可能だと考えていました。何故なら国民がそれに賛成しないからです。

日本人の保守的過ぎる思想が社会にリスクを取らせないようにしていて、問題の本質は政治が労働市場の流動化を主導できないのです。しかし私は派閥の解散が今後10年タームで見て社会に変化をもたらす可能性が高いと考えています。ですからどのように変化していくかは勿論分かりませんが、私は今後に期待するようになりました。変化を嫌う日本人がどの様に変化していくか見ていきたいと思います。

今週もお疲れさまでした。最近プライベートで大きな変化がありましたが、何というか常にチャレンジしていく姿勢がそれを生んだんだと実感しています。つまり振り続ける大切さを噛みしめているのです。これからもその姿勢を崩さぬように生きたいと考えています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。