2024年1月1週振り返り(長期的な視点)


おはようございます!週間ではダウ平均が0.59%安、S&P500が1.52%安、ナスダック総合が3.25%安と主要3指数がそろって10週ぶりに反落しました。

12月雇用統計、非農業部門雇用者数は21.6万人と予想17.0万人前回17.3万人を上回りました。また失業率は3.7%と予想3.8%を下回り前回3.7%と一致しています。総じて雇用は好調を維持していると言えるでしょう。一方12月ISM製造業景況指数は47.4と予想47.1前回46.7を上回るも好不調の境目50.0を下回っています。12月ISM非製造業景況指数は50.6と予想52.6前回52.7を下回りました。

つまり経済指標はまだら模様を維持しています。もう少し意訳するとソフトランディング路線に変更はないと考えられます。其れを反映して長期金利は下限の3.7%台から4.0%台まで上昇、リスクフリーレートの上昇により株価は下落しました。ただ3月利下げがコンセンサスなのは変わらず、大勢に影響はないと考えています。つまり株価の下落は一時的であり、今後も利下げを睨みながら上昇していくという事です。

前回FOMCのドットプロットでは今年3回の利下げを示唆しました。しかしマーケットは6回の利下げを織り込んでいます。この乖離を不安視する向きがありますが、私は全く問題ないと考えています。その理由は2019年予防的利下げと銘打って3回の利下げがありました。その後経済指標は改善し株価は上昇に転じています。つまり問題はディレクションであり回数ではないのです。

来週1月11日(木)には12月CPIが発表されます。予想は3.3%と前回3.1%を上回っています。またコアは予想3.8%と前回4.0%を下回っています。ただ総じて水準としては昨年6月のピークの9.1%からは大きく低下しておりディスインフレが順調に進んでいることを示唆しています。つまりインフレ率は2%台も視野に入っており利下げは確実に訪れるという事なのです。

そうなれば繰り返しますが、やはり株価には支援的、売り込まれることはもう暫くはないと考えます。そして時間が経てば経つほど利下げは近くなり、その傾向はさらに強まっていきます。株式のエクスポージャーを昨年3月末から徐々に上げてきて昨年10月末に70%とフルポジにしたのはそれが理由です。そしてその戦略は功を奏し昨年のパフォーマンスは13.80%と好調でした。

そもそも我々の運用はアクティブバランスファンドと言います。株式60%債券40%の60/40を基本とし、相場下落時には株式のエクスポージャーを下げファンドのダメージを回避すると言う戦略です。S&P500の100年平均リターンは8%程度、その60%は4.8%です。つまりファンドの目標リターンは5%程度と言えるでしょう。そして我々の実質リターンは2019年2月から約5年で48.20%。年次平均リターンは8.51%でした。

結果的に目標を大きく上回っています。其れはまずコロナショック後の上昇相場で粘れたこと、そしてインフレ懸念による下落相場の時株式のエクスポージャーを下げきっていたことに尽きます。更に今回の上昇相場を取れていることも起因しています。いずれにせよパフォーマンスは安定していますし、リスク当たりのリターン、つまりシャープレシオも1を超えています。

その為には長期的な視点が必要でした。つまり短期的な上げ下げよりファンダメンタルを重視し、長い目線で相場を俯瞰してみる事が重要なのです。特に下落相場は注意が必要で、上昇相場はヒタヒタと上がりますが、下落相場は上下を繰り返し下落していきます。下落相場の一時的な上げを取ろうとすると、痛い目に合う事が多いです。そしてこれからも長期的な視点に則って相場に対峙しパフォーマンスを上げて行きたいと考えています。

今週もお疲れさまでした。年末年始プライベートで大きなことがありました。自分でもその変化に驚いていますしとてもチャレンジングでした。そして今年もチャレンジングに生きていきたいと考えています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。