2023年12月4週振り返り(テスラ)


おはようございます!週間ではダウ平均が0.22%高、S&P500が0.75%高、ナスダック総合が1.21%高となり、3指数がそろって8週続伸しました。

11月PCEデフレーターは前年同月比2.6%と予想2.8%前回2.9%を下回りました。またコアも前年同月比3.2%と予想3.3%前回3.4%を下回っています。更に住居費を除くコア、スーパーコアは前月比0.1%まで低下しています。やはりインフレが低下すれば、実質金利が上昇し、インフレがより低下する、と言う構造となっていることが分かります。と言うよりもこのインフレ鈍化のペースは早すぎるように感じます。

このペースでインフレが鈍化していくとインフレターゲット2%達成はおろか、2%以下の世界が見えてしまいます。その原因はやはり5.25%と高すぎるFF金利にあります。実質金利=FF金利‐インフレ率です。インフレ率が下がれば下がるほど実質金利が上昇し、金融引き締めが加速していく事が分かります。そのペースを和らげるには、FF金利を下げる、つまり利下げしかないのです。

よって3月利下げの確度が高くなってきました。CMEfedwatchでも約90%3月利下げを織り込んでいます。またFRBが来年3回の利下げを示唆したにもかかわらず、6回の利下げをマーケットは織り込んでいますが、そこはあまり関係ないと考えています。半年先の未来など分からないからです。いずれにせよ、来年3月には利下げがある可能性が高く、そしてそれまでもう3ヵ月しかないのです。

此れから利下げまでの3ヵ月、果たして株を売り込むチャンスはどの程度あるかですが、もうほどんど残っていないように感じられます。そして利下げによりバリエーションが上昇します。今PERは19倍ですが20倍までは見れるでしょう。となるとEPS250とするとS&P500の5000ポイントが見えてきます。そして今が金融相場の始まりとすれば、此れから数年株にとって良い時期が訪れようとしているのが分かります。

ところでマグニフィセント・セブンと言われるハイテク大手7社は今年75%上昇しています。それに対してS&P500は23%上昇です。マグニフィセント・セブンの上昇が際立っている事がわかります。また時価総額ベースでもS&P500の30%を占めるまで膨れ上がりました。その中で不調なのがテスラです。テスラは3年前にS&P500に採用されて以来11%上昇しています。しかしその間S&P500は28%上昇しているのです。

私はテスラと言う銘柄が嫌いではありません。EVは環境保護に役立つと言われていますし、推進する意味はあると考えるからです。ただトヨタの推進するHVとどちらが良いかは分かりません。一時期全ての自動車がEVに変わっていくという流れでした。しかしチャージの問題を含め環境はまだ整っているとは言えません。HVならガソリンを使いながら電気も使い、既存のガソリンスタンド等の設備も変更する必要がありません。

また果たして次世代の自動車がEVで良いかも定まっていません。分からない事ばかりなのです。エネルギー問題、環境問題、確かに非常に重要です。化石燃料だけに頼るのは地球温暖化対策としては間違っていることも確かです。しかし我々はコロナショック後、原油価格が戦争などにより急騰した事を忘れません。インフレコスト、エネルギーコスト、問題は様々に膨れ上がり、すぐには解決できない事が分かります。

テスラのパフォーマンスが冴えないのは其処に在るかもしれません。環境コストだけ考えれば確かに今の所EVが優勢かもしれません。しかし多分世の中はバランスなんだと思います。今の所化石燃料の消費をゼロにすることは出来ません。問題はどれだけ減らすだけでなく、どういったペースで減らしていくかなんだと私は考えています。その答えが若しかしたら将来のテスラの株価に反映されていく可能性があるので、私はテスラに注目しています。

今週もお疲れさまでした。今週は外食を少々、あとは風邪がまだ残っていたので家でのんびり過ごしました。まだのどが痛いですね。長引いています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。