2023年10月4週振り返り(下がれば買い場)


おはようございます!週間ではダウ平均が2.14%安、S&P500が2.53%安とともに2週続落し、ナスダック総合は2.62%安と3週続落。年初来ではダウ平均が2.20%安となり、S&P500が7.24%高、ナスダック総合が20.80%高となりました。

PCEデフレーターは前年同月比3.4%と予想3.4%前回3.4%と一致、PCEコアデフレーターは3.7%と予想3.7%と一致も前回3.8%を下回りました。ディスインフレは順調に進んでいると言えるでしょう。ただしマーケットの話題はGAFAM+NTの決算後の株価の反応でした。まず先週発表されたテスラ、一言で言えばダメ決算でした。営業利益率が7-9月期に前年同期の17.2%から7.6%に低下し、伝統的な自動車メーカーと同様の水準になってしまいました。

またサイバートラックも暫くは利益が出ないと言うコメントがあり、期待をそがれた格好です。次にマイクロソフト、利益売上高共にコンセンサスを上回り、好決算だったと思います。一方同日に発表されたグーグルの親会社アルファベットは利益売上高共にコンセンサスを上回りましたが、クラウドが予想に届かず株価は大きく売られています。次のメタも利益売上高共にコンセンサスを上回り好決算でしたが見通しが厳しく株価はまた売られました。

最後にアマゾン、利益売上高共にコンセンサスを上回り好決算、此方は素直に買われています。何というか普段だったら買われるような決算でもケチがつき、特にグーグルは決算発表翌日10%近く売られたのが印象的でした。何が起きているかは、バリエーションの最後の訂正だと考えます。パフォーマンスが良かったGAFAM+NT中心に決算をきっかけに売り込まれているのです。

バリエーションの訂正とは具体的に言うとPERの訂正です。金利高によってリスクフリーレートが上がり、株価にプレッシャーを与えていました。最後の砦だったGAFAM+NTまでもその影響が出たという事です。ここで繰り返しますが、今回の下落は全体的にPERの訂正であり、EPSサイドは好調です。株価はPER×EPSで表現されます。EPSは今回の決算の80%が好調と言うデータが示すように良化しています。

あくまで今回の下落は金利上昇によるバリエーションの訂正なのです。以前週の振り返りで成長が金利に打ち勝つ世界というタイトルで、金利上昇を株価が越えていくという表現をしました。株価は一時的に調整していますが、その意見は今でも変わりません。しかもその金利も落ち着いてきており、一時5%を越えた10年国債利回りは4.8%台で推移しています。となれば下がれば買いなのです。

実際私も10月25日にポートフォリオの比率を変え、エクイティのエクスポージャーを最大の70%まで上げています。短期的には不安定な状況が続くでしょうが、長期で見れば絶好の買い場だと考えたからです。具体的にはナス100を10%加え、先進国債券を10%売り、推奨ポートフォリオはMSCIコクサイ50%ナスダック100-20%先進国債券20%(為替ヘッジ有)金10%(為替ヘッジ有)となりました。

また金曜日はイスラエル‐パレスチナ問題が再燃し、マーケットはダウ中心に下げていますが、良い材料も表れ始めてきています。まずは先ほど述べた金利、ピークを付けた格好になっています。次に難航していた下院議長の選出、マイク・ジョンソン氏で決まりました。また中国も財政出動、状況は良化してきているのです。また来年利下げがあるとすれば今後は株を売り込みにくくなってきます。

何か危機的な事が起こらない限りは、下がれば買いで良いと考えるのです。出来る事はしたので、あとは時間が経ち、状況が良化していくのを待ちます。株価が下がるのは正直あまり良い心持ではありませんが、致し方ありません。重要なのはそれにどう対応するかだと考えています。昨年の下落相場が終わったとすれば、押し目は買いと信じたいです。それが私の正直な心境です。

今週もお疲れさまでした。週末はATSバンドのリハーサルが久しぶりにあります。下がっている相場の事だけを考えても生産性がないので、一旦リフレッシュしてこようと思っています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。