2023年10月1週振り返り(成長が金利に打ち勝つ世界)


おはようございます!週間ではダウ平均が0.30%安と3週続落となった一方、S&P500が0.48%高と5週ぶりに反発し、ナスダック総合は1.60%高と2週続伸しました。

今週も金利でした。長期金利、つまり米国10年国債利回りはリスクフリーレートと言い金融の世界では無リスクでリターンを得る基準として算出されます。それが一時4.8%台後半まで急上昇し、相対的に株式の魅力が低下し株価が大幅下落したのです。特にダメージを受けたのが配当株でした。バリュー株とも言い換えられるでしょう。割安株は金利上昇に寄り割安ではなくなったのです。

短期的に金利がこれ以上上昇するか、低下していくか、私には分かりません。ただ私が確信しているのは今は株は割安で、此れから株価は上昇していくという事です。先週の振り返りでも明記した通り、今は生みの苦しみなのです。つまりリーマンショック後の低金利、低成長の時代が終わり、高金利、高成長の時代が始まる為の準備期間と言えるでしょう。マーケットは高金利に慣れる必要があるのです。

つまり私はこの高金利に慣れた後マーケットは高成長を享受し、株価が上昇するシナリオを想定しています。また長期金利の上昇を意味するものは、金融環境のタイトニング、つまり引き締りです。FF金利より長期金利の上昇は個人や企業にインパクトを与えます。企業の資金需要や投資意欲の低下、また個人の住宅需要の低下です。そう考えるとFRBはこれ以上利上げする必要がなくなったと言えるでしょう。

実際にCMEfedwatchでも7月の利上げのレート5.25%がターミナルレートとし今後の利上げを想定していません。また来年6月以降は利下げを見込んでいます。此れは何を意味するかと言うと徐々にイールドカーブはスティープした形状、つまり逆イールドの解消に向かうという事です。其れこそが私の言う高成長、高金利の時代なのです。いずれにせよ金融環境のタイトニングはインフレ鈍化に好影響を与えるでしょう。

そうなれば来月以降のインフレ率は順調に低下していくシナリオが想定できます。更に95ドル台だった原油が82ドル台まで急落しました。此方も来月以降インフレ率に対してポジティブに働きます。恐れる事は無いのです。そもそも長期金利の上昇は矛盾をはらんでいます。長期金利は①期待インフレ②景況感の係数です。①の期待インフレは低下しています。ならば上昇している理由は②景況感の上昇からと言えるでしょう。

景況感が良ければ株価は上昇するはずなのです。つまりこの金利の上昇による株価下落はバリエーションの訂正にすぎず、何かしらのショックではないのです。もう少し理論的に言うと、金利の上昇に寄りPERが下がりました。しかしEPSサイドは上昇傾向なのです。しかも来年は利下げがあります。つまりPERも上がります。EPSもPERも上昇する期待があるならば、私は株に強気で居たいです。

実際に9月21日に相場見通しを変更し、エクイティのエクスポージャーを10%上げましたが、加えたナス100は買った時より上昇しています。つまり高成長を期待されるGAFAM+NTに関しては下がっていないのです。何が下落し調整したかと言うと前述の配当株のような割安株、つまり低成長株なのです。この乖離は続く可能性はあると思います。やはり株は成長を享受するもの、高配当株投資には魅力を感じません。

今週もお疲れさまでした。強気で居る私ですが株価が調整するとあまり良い気はしません。もやもやする時もあります。其れも人間です、そんな自分も愛せるように生きていきたいです。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。