2023年5月4週振り返り(ついて行かない)


おはようございます!週間ではダウ平均が1.00%安と反落したものの、S&P500が0.32%高と2週続伸し、ナスダック総合は2.51%高と大幅に5週続伸しました。

注目の4月PCEデフレーターは前年同月比4.4%と予想4.3%前回4.2%を上回りました。コアも4.7%と予想4.6%前回4.6%を上回っています。インフレ鈍化は低減していると言えるでしょう。それを受け長期金利は上昇し3.810%、2年債利回りも上昇し4.568%となっています。特に2年債利回りの上昇はFF金利の先高観を示しており注目に値します。またCMEfedwatchでも次回6月14日FOMCでの25bps利上げの可能性が64.2%まで上がりました。

インフレの高止まりは株式にとってネガティブです。しかしながら指標の発表後株価は上昇しています。違和感しかありませんが、マーケットが常に正しいのです。その要因はカネ余りに起因していると考えています。その査証はエヌビディアの決算です。確かにポジティブサプライズでした、しかしエヌビディアのような時価総額が大きい銘柄が20%以上上昇するにはパワーがいります。

そのパワーとはマネーの力なのです。短期的にはその流れに逆らってはいけない事は確かです。つまり短期トレードなら買い一色だと思います。しかし長期で買えるかと言うと私はそう思いません。インフレは思ったほど下がっていません。それはサービス部門の好調に起因しています。FRBは今年金利を引き下げないでしょう。CMEfedwatchでも今年の利下げ期待はほぼ無くなっています。

つまり年内利下げの期待は剝がれているのです。その要因は雇用が悪化しないからです。雇用がある程度悪化しなければインフレ率は高止まりします。失業率は3.4%と過去最低レベルです。旺盛な労働需要は特にサービス部門では顕著です。その好調な雇用が、賃金になり、そして消費に向かう、そしてインフレ率が高止まる、そういう悪いサイクルが生まれているのです。

また債務上限問題の進展も全くありません。イエレン米財務長官は引け後に期限を6月5日と発表しています。期限ギリギリまで交渉は続くと思われ、テクニカルデフォルトの可能性は高まってきています。ギリギリまで交渉が続いた場合、確実にマーケットはギクシャクします。そしてギリギリまで交渉は続くでしょう。少なくとも債務上限問題が決着するまでは私は株式のエクスポージャーを上げたくはありません。

更に為替、ドル円が140円台半ばまで上昇しています。此れは外株で運用している我々には有利なことですが、長期金利が高止まりしているのが気になります。長期金利は景況感と期待インフレを表しますが、その景況感が利上げ継続により悪化は間逃れないと考えています。それはドル円の先安観に繋がるのです。つまり外株のパフォーマンスが為替要因で悪化する可能性を見ています。

では日本株はどうでしょう。私は此れ以上の上昇には懐疑的です。今回の日本株の上昇の起因はバリエーションの訂正です。ガバナンス強化、株主還元、の期待感から買われています。それは確かに悪いことではありません。しかしながら日本株にはイノベーションが無いのです。AIのようなテーマもありません。となるとバリエーションの訂正だけではこれ以上は厳しいと考えています。

いずれにせよこの上昇には私はついて行かない事を決めています。それは前述の通り少なくとも債務上限問題が解決するまでと考えています。逆説的にその時株価が高値を付けていた場合は、上を買う可能性はあります。私は元トレーダーです。トレーダーは高値を買う事には抵抗はありません。トレンドに追随するのがトレーダーだからです。ただまだその時ではないのだと考えているのです。

今週もお疲れさまでした。5月20日にバンドのライブがありました。とてもとても楽しかったっです。また来年もやろうと考えています。あとは絵を習い始めました。新しい趣味を楽しみたいと思います。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。