2023年4月2週振り返り(ウェイト&シー)


おはようございます!週間ではダウ平均が211.14ドル高(+0.63%)と3週続伸となった一方、S&P500が0.10%安、ナスダック総合が1.10%安とともに4週ぶりに反落しました。

今週は注目指標が目白押しでした。特に銀行危機があった後の指標でしたので私も注目していたのです。まずISM製造業景況指数は46.3と予想47.5前回47.7を下回り、ISM非製造業景況指数も51.2と予想54.5前回55.1を下回り、どちらもネガティブでした。またJOLTS求人件数も993.1万件と予想1040.0万件前回1056.3万件を大きく下振れ、週次の新規失業保険申請件数も22.8万件と予想20.0万件を上回り前回値も修正され24.6万件となりネガティブでした。

この時点では順調にリセッションが進んでいて、インフレ鈍化に対してはポジティブと考えていました。しかし雇用統計、非農業部門雇用者数は23.6万人と予想23.9万人とほぼ一致し前回32.6万人を下回り、失業率は3.5%と予想3.6%前回3.6%を下回り、平均時給も前年同月比4.2%と予想4.3%前回4.6%を下回る、総じて何というか思ったより悪化していないなと言う印象でした。

当然次回5月FOMCのFF金利予想も利上げが優勢となり、インフレ鈍化にはやはり時間が掛かるんだと言う、個人的には残念な結果だと思っています。何故なら雇用の悪化なくしてインフレ鈍化は無いと考えているからです。FRBが利上げをしていけば、いずれは雇用は悪化します。今私が見ているのはそのペースがどうなのかという事です。そして景況感が悪化すればするほど利下げが近づきます。

私は利下げまでには相場見通しを強気に変更したいと考えています。何故なら利下げは金融相場の始まりだと想定しているからです。そして先述の通り悪くない雇用統計によって利下げは遠のきました。つまり相場見通しを強気に変更する時期は延びてしまったのです。そもそも次回5月FOMCで利上げが行われたならば、ドットプロットの示すターミナルレート5.0%に一致します。そこまではマーケットはほぼほぼ織り込んでいると思います。

問題はその後の利下げのタイミングです。利上げ停止から利下げまでの間にテールリスクが起こり株価が下落する可能性があります。また思ったほどインフレが鈍化せず利下げが延びる可能性もあります。その場合も株価は下がるでしょう。いずれにせよ利下げまでは株価が上昇相場に転じる可能性は低いと考えています。ですから先週ポートフォリオのウェイトは変えましたが相場見通しは弱気を維持しています。

結局今はウェイト&シーなんです。それが最善の対応だと考えています。あとはヘッジの重要性です。我々は外株投資をする際、為替リスクを負っています。昨年10月S&P500が3500を付けた時私は株式のエクスポージャーを上げています。更に景況感の悪化から強気にまで変更しました。その判断は株価としては問題なかったと思います。しかしドル円の下落が激しくこれ以上は耐えられないと判断し弱気に戻しました。

今米国金利は低下傾向、つまりドル円には下落プレッシャーが掛かっています。そういう時は外貨建て投資は不利になります。しかしある程度は株式のエクスポージャーを取る必要があります。そういう時有効なのが国内債券と為替ヘッジ付きの金だと考えています。国内債券は植田新総裁の元、YCC解除の思惑もあり不安定ですが、何か起こった時は債券は買われます。そしてドル円の影響は全く受けません。

為替ヘッジ付きの金も、米国金利が低下傾向ならば投資価値はあります。更にテールリスクが起れば買われます。為替ヘッジ付きなのでドル円の影響も受けません。その二つをヘッジ資産として保有しつつ株式もある程度少なめに持ち株価が上に行った場合も対応する、そういう投資戦略を今取っているのです。そしてウェイト&シー、此れから来る買い場までじっくりと待つ事が最善の方法だと考えています。

今週もお疲れさまでした。4泊5日の湘南ワーケーションを経て、仕事についてポジティブに考え直す時間を得ました。私は失われた10年があります。今はその10年に戻らない為にも誠実に仕事をしていきたいと考えています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。