2023年4月1週振り返り(買わざるリスク)


おはようございます!週間では、ダウ平均が3.22%高と大幅に2週続伸し、S&P500が3.48%高、ナスダック総合が3.37%高とともに大幅に3週続伸しました。四半期では、ダウ平均が0.38%高と小幅高にとどまったものの、S&P500が7.03%高となり、ナスダック総合は16.77%高と2020年第2四半期以来の大幅高となりました。

S&P500の2024年末EPSは250です。つまり年末の1年後EPSが250のままでで、もしマーケットが緩和を見込んでいてPERが20倍まで買われたらS&P500は5000ポイントとなります。つまり4800の高値を更新してしまうのです。私は買わざるリスクを意識し始めています。先週相場見通しをアップグレードしました。今までの極端に弱気のポートフォリオから上方向に微調整し始めたのです。

私は基本2つの景気後退シナリオを考えています。一つは何も大きなことは起こらず利上げの効果が現れジワリと景気後退が訪れるシナリオ、もう一つは何かまた破綻等テールリスクが起こるシナリオ、いずれにせよ景気後退は利上げにより訪れます。何も起きなければ株価はレンジ、何か起これば株価は下落、という想定です。ただしその後は利下げが見え株価は上昇トレンドに向かう可能性が高いです。

そうなると時間と共にテールリスクは低減し、株価は利下げを織り込むとも言えるのです。ですから私は買わざるリスクを意識し相場見通しを極端な弱気から訂正しました。MSCIコクサイ20%のみと言う極端なポートフォリオは緊急措置、そして利上げの停止が見えた今、それを訂正する時が来たのです。まずはエクイティのエクスポージャーを10%上げました。そしてそれに対応するヘッジをしたのです。

エクイティのエクスポージャーはベースのMSCIコクサイ20%に加えナス100を10%加えました。理由はAIブームにより大型ハイテク株が強く、またキャッシュリッチが銀行破綻により注目されているからです。そして安値から20%戻したタイミング、つまり強気相場入りを確認してウェイトを上げました。またテールリスクに対応するために日本債券と金をポートフォリオに加えています。

まず日本債券は10年国債利回りが0.3%とYCCの上限0.5%に張り付いている状態から安定的に変化しています。米国が利下げを睨む中、金利低下が顕著でもしYCCが撤廃されたとしてもあまり影響がないと考えました。そうなるとテールリスクが起こった時には良いヘッジ資産となり得ます。ですから20%ポートフォリオに加えました。また金に関しても同様です。

金はテールリスクが起こった時に買われます。つまり株式の下落時の良いヘッジ資産となります。注意事項は為替ヘッジです。為替ヘッジにはコストもかかりますが、株式の下落時は円高にもなります。つまり金のヘッジ効果が相殺される可能性が高いです。その為コストをかけてでも為替ヘッジ有りが有利だと考えています。金をポートフォリオの5%加えました。

残りはキャッシュ45%です。此れを数か月かけ利上げ停止や利下げを織り込みに行くまでに少しずつポートフォリオのキャッシュ比率を下げていこうと考えています。つまりいずれは強気方向へ変化させるつもりです。しかし先述のテールリスクが起こる可能性を考慮し、それが低減してく過程でゆっくりとエクイティのエクスポージャーを上げて行くつもりです。

相場はロジカルなものです。そのロジカルなものに対応するには論理的思考が必要です。また極端なVIEWを持たずリスクシナリオが起こった場合にも対応できるようにするべきです。つまり想定外の事が起きた場合でも自身のポートフォリオが最低限ワークする対策は持つべきなのです。貴方の資産の責任は貴方に在ります。誰かのせいにしても何の生産性もありません。

今週もお疲れさまでした。最近自分の仕事の社会的意義について考えており、事業の再構築をしています。メールマガジンやオンラインサロンの自分にとっての意味を深く考え取り組もうと思います。今週もお疲れさまでした。来週もよろしくお願いします。