2023年7月2週振り返り(強気維持)


おはようございます!週間ではダウ平均が672.72ドル安(-1.96%)、S&P500が1.16%安、ナスダック総合が0.92%安とそろって反落しました。

注目の6月雇用統計、非農業部門雇用者数は20.9万人と予想22.5万人前回30.6万人を下回りました。失業率は3.6%と予想3.6%と一致も前回3.7%を下回っています。また平均時給は前年同月比4.4%と予想4.2%を上回り前回4.4%と一致しています。6月ADP雇用統計が49.7万件と予想22.8万件前回26.7万件を大幅に上回り好調が予想されていた割には、強弱入り乱れるもインラインという結果でした。

此処から言える事は、7月のFOMCは何かない限り25bpsの利上げを敢行するだろうという事でしょう。今週は6月ISM非製造業景況指数は53.9と予想51.0前回50.3を上回り、景気の再浮揚が意識されています。力強い経済統計から長期金利は4%を超える水準まで上昇しました。それを受け株価は軟調、S&P500は4400をわずかに下回る水準まで調整しています。ただし金利が上昇した割には株価は対して調整していないと言う印象です。

結局米国は景気が強いのです。そして来週発表されるCPIも多分低下しインフレ鈍化を示すでしょう。要するに順調なのです。だから株価はあまり下がりません。其れよりも年末にかけアップサイドを警戒しています。2024年のS&P500のEPSが250でPER20倍まで見ると5000ポイントだからです。PER20倍の根拠は利下げです。遅くても9月に多分利上げが終わります。半年後に利下げが始まるとすれば3月です。

そうなると12月ごろは利下げを意識して株価は下がりにくい状況になるでしょう。先の事は分からない前提ですが、何か例えば商業用不動産や地銀のバランスシートが問題になるような事が起こらない限り株価は堅調に推移すると考えています。更にもし例えば前述のような問題が起きたとしてもFRBが緩和姿勢に移ります。よって下値も限られてくるのです。となれば株式のエクスポージャーを50%と強気を維持したいです。

ところで各国の景況感の差が顕著になり始めています。堅調な米国に対して、中国が弱いです。また中国の影響で中国に輸出している欧州が冴えません。更に英国はインフレが収まらない状況が続き大幅な利上げが予想されています。それによりリセッションに陥る可能性が高くなっています。英国はBrexitがやはり失敗だったのでしょう。ただしグローバルなリセッションに陥る状況でもなさそうです。何より米国景気が強いからです。

また少し気になっているのが中国の対米姿勢です。かなり硬化しています。イエレン財務長官が訪中するにあたって、中国商務省は安全保障の名の下に、ガリウムとゲルマニウムを8月1日以降、輸出制限の対象にすることを明らかにしました。逆の意味で歓迎しているのです。此れは何を意識しているかと言うと多分台湾なんだと思います。国内経済がうまく行っていないのを米国のせいにしたいのです。

そしてうまく行っていない国内経済から国民を台湾問題に誘導させているのです。最近日本に留学している中国人の若者と話す機会がありました。その若者は習近平を崇め、台湾は中国のモノだとはっきり言っています。教育が行き届いているのです。何が言いたいかと言うと、国内経済が上手く回っていない今、米国を敵視して台湾を取る、それが習近平に必要なのだと考えています。

つまり台湾リスクが高まってきています。台湾与党・民主進歩党(民進党)の総統選候補、頼清徳副総統は、来年1月の総統選に勝利した場合、中国との現状を維持する方針を示しました。本当に現状維持が重要なのです。台湾の現状維持を限りなく引き伸ばしていく事、それが我々の責務だと考えています。その為には西側諸国が中国に対してプレッシャーを与え続けなければなりません。

今週もお疲れさまでした。今週は風邪も治り始め、少し外に遊びに行ったりしました。週末もピアノのコンサートを見に行くなど多少予定があります。またセカンドハウス件事務所への引っ越しが迫ってきました。楽しみにしています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。