2023年7月1週振り返り(変わりゆく日本)


おはようございます!週間ではダウ平均が680.17ドル高(+2.02%)、S&P500が2.35%高、ナスダック総合が2.19%高とそろって反発しました。

日本株が今年に入ってアウトパフォームしています。私も結果論、10%程度日経平均をポートフォリオに入れていたら良かったなと思ったりしています。しかしこれ以上の上昇には実は懐疑的です。配当割引モデルでは次のように株価を表します。株価=配当/(期待収益率‐内部成長率)。つまりは配当が多ければ、期待収益率が低ければ、また内部成長率が高ければ、株価は高くなるのです。

配当とは今期の配当で、此れは株主還元を示します。日本株は今株主還元、コーポレートガバナンス、の強化などのプレッシャーを受けています。配当額の上昇や自社株買いは株価の上昇に繋がります。それが今回バフェットの商社買いによって誘発され、結果日本株の上昇となったのです。つまり今回の株価上昇は繰り返しますが、株主還元の強化によって生まれたものと言えます。

一方期待収益率とは金利の関数です。此れは一般的に米国10年国債利回り、つまりリスクフリーレートを基準としています。リスクフリーレートが上昇すれば株価は下がり、低下すれば株価は上昇するという関係です。そして内部成長率はROEの関数です。ROEとは株主資本利益率を指し、BSの株主資本に対して、PLでどの位利益を出したかと言う財務指標に当たります。この数値は非常に重要です。

アセットに対してどの位利益を出したかは、どの位効率的に資本を増やしているかと言う意味だからです。それは会社の成長に他なりません。残念ながら日本のROEは欧米に比べ低いです。それは日本の企業が効率的に利益を出す構造になっていないからです。それは低金利下における、ゾンビ企業の存在、そして排他的な企業文化、日本のネガティブな部分に起因しています。

ROEは株価を決定づける重要なファクターなのです。そして私は、そのファクターが改善されない限り、これ以上の日本株の上昇はないと考えているのです。ただ少しだけ光が見えてきました。政府系ファンドの産業革新投資機構(JIC)が半導体材料大手JSRを総額9040億円で買収するためにTOBを開始しました。これは大きな流れかもしれません。政府が主導で半導体を再起させようとしてるのです。

日本にも、アドバンテスト、東京エレクトロン、東京応化工業、信越化学工業、SUMCO、などテスターや製造装置、素材、で半導体関連企業が多くあります。ただ15年前の東芝のNANDのような最先端の最終製品を作る企業がありません。政府主導で半導体を再起させ、エヌビディアやTSMCのような企業を日本に作る事を私は望んています。つまりROEとはイノベーションなのです。

イノベーションが起こるような国になれば日本株は更に買われていくでしょう。ただし日本を代表する自動車産業には懐疑的です。現在の自動車を作るには精工な自動車部品やそれを製造するための工作機械が必要です。しかし、EVには必要ありません。だからEV化が進めば現在の自動車回りは全滅します。それを怖がっていてはイノベーションが生まれないのです。

日本の失業率は2.6%です。米国は3.7%、世界的に見てもかなり低いです。其れは称賛されるべき数値ではありません。何故なら人材が流動的でないからです。雇用する企業も雇用される人材もどちらも変化を望まないのです。変化、つまりイノベーションが成長を生みます。そして日本が発展します。私は変わりゆく日本を眺めていたいのです。日経平均の次の上昇の要因はイノベーションであってほしいのです。

今週もお疲れさまでした。夏風邪をひいて3週目ですが完全には治らないです。熱はないんですが、喉と鼻がぐずぐずしています。ゆっくり休めという事でしょう。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。