おはようございます!週間ではダウ平均が1447.73ドル高(+4.89%)、S&P500が4.74%高、ナスダック総合が5.22%高と、6月以来の大幅高を記録しました。
決算シーズンが始まりました。率直に言うと思ったより悪くないという印象でした。特に銀行株に関してはモルガン・スタンレー以外はコンセンサスを上回る良好な決算、つまり消費者は痛んでいないという事が分かったのです。これはマクロ面ではポジティブだと考えています。つまりリセッションの溝は思ったよりも深くない可能性を示唆しています。一方グロース株を個別でみると成長性の剥離が感じられます。
まずテスラ、利益はコンセンサスを上回ったものも、売上高はコンセンサスを下回り、株価は下落しています。イーロン・マスクは時価総額の目標を4.4兆ドルと途方もない目標を掲げましたが、WSJが痛烈に批判記事を出しています。私もこの企業はいったい何の会社なのか、疑問に思っています。テスラのPERは約80倍です。トヨタのPERは10.5倍、約8倍の成長性を期待されているとも言えます。
それは無理があると考えるのです。つまり高級車でニッチ市場をターゲットにしているからこそ、テスラは高い利益率を維持しています。それを大衆車まで拡大しないと成長のペースを維持できないならば、利益率の低下は間逃れません。つまりテスラはまだまだ割高だと言えるでしょう。次にスナップ、売上高成長が6%と過去最低を記録し、株価は大幅に下落しています。
勿論、景気後退による広告事業の収益低下もあるでしょう。しかし、広告モデル自体の成長が限界にきている可能性が非常に高いと感じています。そうなればグーグルの親会社アルファベット、フェイスブックを運営するメタ、の成長の剥離の可能性は高まっています。つまりGAFAMはオワコンなのです。その要因は大きくなり過ぎたからだと思います。今まで通りの売上高成長率を維持するならば世界のGDPをいずれ越してしまうからです。
つまり、繰り返しますが決算で見られる事といえば、思ったより景気の溝は深くない、しかしグロース株の成長性は剥離した、という事です。これをマクロ面で理解すれば、テクノロジー中心のナスダックは買えない、買うなら幅広い指数、S&P500やMSCIコクサイだという事なのです。更に言いたいことは株価はボトムを打った考えています。しかし、急激には上昇しないでしょう。
本当に買わなければならない相場は、金融相場とそれに続く業績相場です。しかし今はスタグフレーションの終わりが見えてきただけです。確かにここ1年は5年で考えれば安い水準だと思います。しかし慌てて買うのは愚策です。しっかりとテールリスク、つまりブラックスワンが訪れないことを確認してから、拾っていくのが良いでしょう。つまりゆっくりと買うべきなのです。
繰り返します、底は打ったと考えています。しかし貴方の持つ資産をすべて掛けて買うのは愚策なのです。不確実性の元、リスクが低減していくことを確認してから少しずつ買うべきです。貴方はスーパースターではありません。ならば貴方は相場の底を当てる能力はありません。自分を常に疑い、リスクとリターンのトレードオフを理解する、それが正しい投資だと私は考えています。
今週もお疲れさまでした。週末は最近参加したバンドの合わせがあります。ビートルズを2曲歌ってきます。また来月にはATS Bandの合わせも控えています。楽しみにしています。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。