2022年9月2週振り返り(マネーの行く末)


おはようございます!週間では、ダウ平均が2.66%高、S&P500が3.65%高、ナスダック総合が4.14%高とそろって4週ぶりに反発しました。

今週株式市場は想定通りリバウンドしています。金利水準も落ち着いています。一方為替は乱高下、ドル円は一時145円に近づくも週末には141円台まで下落、週間で5円幅程度動いています。そのドル円ですが、日米金利差の拡大が引き金になりドル高となっています。FRBは利上げペースを緩めることなく進めているのにもかかわらず、日銀は未だ量的緩和を行っているからです。

日銀が緩和策を停止してしまうと、日本経済、特にローン負担者が破綻し非常にマズい状況になります。ローン負担者とは主に住宅ローン契約者や中小企業にあたります。だから日銀は緩和策を続けざるを得ない状況なのです。つまり政策金利はマイナス金利を維持し、YCCによって10年債利回りも固定させなければなりません。それが米国との金利差を生み円安ドル高となるのです。

そもそも為替とは主に二つの要因で動きます。一つは2国間の景況感の差、もう一つは2国間の金利の方向の差です。例えばユーロドルを例に挙げると、金利の方向感はFRBもECBも同じような方向を向いていますが、景況感は欧州のほうが悪いです。ですからユーロドルは売られているわけです。ドル円ですと、景況感よりも金利差に注目されていて、その方向性は圧倒的にドル高になるわけです。

世界的にも米国は雇用環境も良くリセッションに陥るとしても、他国よりはマシだと思われています。加えてFRBの強力な利上げスタンスは前述通り強い度ドル高要因です。そうなるとますます米国にマネーが集まります。そしてマネーが逃げるのは弱い通貨からなのです。それが新興国です。特にインドルピーや韓国ウォンなどは対ドルで安値を更新しています。

マネーの流れを意識すると良いでしょう。それが金融マーケットを知る良い術となります。例えば債券も弱気相場入りしています。株式も勿論弱いです。つまり株式と債券両方からマネーが逃げているわけです。その逃避先は現金なのでしょう。つまり今リターンを出せる資産は殆どないという事が言える訳です。それは米ドルキャッシュだけが魅力的な資産だと言い換えられます。

通常、株式が弱いと、債券が強い場合が多いです。しかし今はスタグフレーション、つまりインフレと共に景気後退が起こる、そういう状況です。そうなると利上げで債券が下落し、更に株式が下落するという状況になっているのです。その場合の投資行動はどうしたら良いのか、ですが株式のエクスポージャーを20%まで落とし、債券のエクスポージャーも40%とし、残り40%はキャッシュで持つしかないのです。

なぜ100%キャッシュにしないかというと、それは何かポジティブサプライズが起こった時付いていけないからです。また長期でS&P500は7%程度毎年上昇し続けています。つまり長期的には株式は上昇する資産なのです。ですからある程度株式は保有しておいた方が良いのです。債券に関しては通常リセッション時には60%持ちます。しかし金利上昇つまり債券下落リスクが高いため通常時より少なめに持ちます。

厳しい市場環境ですが、下げが早ければ早いほど、相場の底も早く辿り着きます。注意深くその動向を見守り、株式のエクスポージャーを高めるときを待ちたいです。ただし、投資は底当てゲームではありません。底を当てるより資産を増やすことが目的です。つまりしっかりと上昇相場、多分来る次の金融相場を確認してから株式のエクスポージャーを高めると良いでしょう。

今週もお疲れさまでした。バンドの集まりの日程がひょんなことからトントン拍子で決まりました。11月12日です。9名全員が集まれることになり、今から楽しみにしています。またボーカルレッスンもしっかりと通い少しでもうまくなれるよう頑張ります。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。