2022年7月2週振り返り(過去検証)


おはようございます!週間ではダウ平均が0.77%高、S&P500が1.94%高とともに反発し、ナスダック総合は4.56%高の大幅反発となりました。

今週は最近私が述べた主張について検証していきたいと思います。まず5月1週振り返り(スタグフレーション)では『長期金利の上昇により株価のバリエーションが崩れる段階は終わり、景況感の悪化により株価が下がる段階に来ました。つまりナスダックだけが大きく下げる状況ではなくなり、ダウも下げ余地があると考えています。』と主張しました。此処で言う私の主張の本質はシクリカル株の下落です。

その根拠はFRBの利上げによる景況感の悪化でした。ISMを始めとする指標が明確に悪化し始めたのがこの頃です。さて結果は、ダウの5月1週の終値は32,899.37ドルです。そして今週の終値は31,339.20ドルでした。つまり1560.17ドル(4.74%)下落しています。またシクリカル株の代表格として住友金属鉱山を挙げると、5月1週の終値は5749円、そして今週の終値は4043円と1706円(29.6%)下落しています。

つまり5月1週で景況感の悪化によるシクリカル株の下落と言う主張は正しかったと検証されました。次に6月3週振り返り(ヘブンズドア)での『スタグフレーションの際、具体的に注視しなければならないのは、より脆弱な市場です。』について検証します。此処ではマーケットが脆弱な所から崩れるとの主張から、具体的に南欧を含む欧州、そしてジャンク債、アジアなどの新興国、の下落を主張しています。

まずユーロドルですが、6月3週の終値は1.0554ドルでした。そして今週の終値は1.0187ドルと3.47%下落しています。一時1.01も割り込みパリティに近づいてきています。ジャンク債に関してはあまり変化はありませんでした。HYGというETFの価格は下落してへばりついています。新興国通貨に関してが、ブラジルレアル、南アフリカランド、韓国ウォン、インドルピーなどは対ドルで下落傾向でした。

つまり私の脆弱な市場から売られていくと言う主張はおおむね正しかったと言う事が言えます。5月1週振り返り、6月3週振り返り、共に正しかったと言えるでしょう。では何故、主張通りに物事が進むのでしょうか。それは現状、つまりファクトを分析して先に起こることを推測すると言うアプローチに寄るものです。コロナショックの時期、幾らコロナが何時収まるかを予測してもマーケットのボトムは予測できませんでした。

しかし、圧倒的なドル不足の解消をポンドル、豪ドル米ドル、の底値から、またファンドの換金売りの解消を金の底値から、更にFRBの何でもする覚悟、つまり無限QEから、3月23日にマーケットはボトムをつけました。そして其れを確認した次の3月24日に私は相場見通しを弱気から強気に変更しています。つまりファクトに寄りマーケットは動く訳で、自分の下らない妄想は何の役にも立たないのです。

今週もお疲れさまでした。安倍元首相が死去し、私はショックを受けました。私は彼を尊敬していたからです。彼は一国の首相として日本を良い方向に導いたと考えています。心からご冥福をお祈りします。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。