2022年4月2週振り返り(ルック アラウンド)


おはようございます!週間ではダウ平均が0.28%安と2週続落し、S&P500が1.27%安、ナスダック総合が3.86%安とともに4週ぶりに反落しました。

4月6日、私は相場見通しを強気から弱気に変更しました。3月7日に弱気から強気にして以来、マーケットはリバーサル、株式は大幅に上昇していました。しかし、それは長くは続きませんでした。4月5日ブレイナードFRB理事がQTについて言及、ハト派と思われている彼女のタカ派と言える発言にマーケットは反応したのです。QTとは量的引き締め、つまり債券の保有量を減らすことを指します。

それはイールドカーブに直接影響を与えます。つまりより長期の債券に対して利回り上昇のプレッシャーを与えるのです。そのQTを5月に開始するということは想定よりも早く、彼女の発言の後長期金利は大幅に上昇しています。加えて3月のFOMC議事要旨ではその削減のペースについて具体的に言及、月間950億ドルのペースで保有債券を削減していく事になりそうです。

そもそもQTは劇薬です。マネタリーベース、つまり市中に出回る貨幣の流通量を減らすということは株式市場にとってはネガティブとしか言いようがありません。その効果は利上げよりもネガティブと言えるでしょう。今回のQTは50bps~75bpsの利上げ効果と同等とされています。積極的な利上げ、つまり5月6月の50bpsの利上げに加え、更に5月QT開始と言う事はFRBのインフレに対する覚悟を表していると言えるでしょう。

FRBのインフレに対する姿勢から、私は相場見通しを再考、特に金利感応度の高いナスダックを全売却する選択肢を取ったのです。推奨ポートフォリオはMSCIコクサイ30%ナスダック30%日本債券40%をMSCIコクサイ30%日本債券40%現金30%としました。つまり売却したナスダックは現金にしたと言う事です。日本債券に変更も考えられますが、金利上昇局面ではやはり債券は必要最低限だけ保有するのが良いと考えました。

今年は3月にかなりのパフォーマンスを出せたので、後は暫くディフェンシブに徹したいと考えています。株式のエクスポージャーは30%なのでもし20%の株価下落があったとしても、ポートフォリオ全体では6%の棄損に留まります。20%下落と言うとS&P500で3600ポイントレベルです。PER16倍程度なのでバリエーションとしては適切かもしれません。そこまで下がるかどうかは分かりませんが、下がったとしても問題はないでしょう。

最後に、タカ派の急先鋒ブラード・セントルイス連銀総裁の発言について。彼はFRBが『後手に回った』と表現しました。つまり今までの政策の失敗を認めたのです。それは重要なことだと私は考えています。人は誰でも失敗します。そして失敗したらそれを素直に認めて、先に進むしかないのです。そして彼は失敗を踏まえ年末までFF金利を3%に上げる必要性を唱えています。私もその位のペースで利上げしないとインフレを退治できないと考えています。

40年ぶりのインフレ、それは私も体験したことのないものです。このインフレがどのようにマーケットに帰結されるか、私にはわかりません。しかし出来ることは、日々ニュースと指標をチェックして、淡々とした日々の積み重ねを繰り返すしかありません。そしてその時々でマーケットを判断していくのです。今を集めると少し先が分かります。その作業はハードですが好奇心が満たされます。

今週もお疲れさまでした。今週は髪を切って、その勢いで通いのスナックに行きました。歌はいいですね。今日レッチリの昔の曲を聴いて、おっとこれもレパートリーに加えたいなと、練習中です。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。