2022年1月4週振り返り(ローマ イズ スティル バーニング)


おはようございます!週間ではダウ平均が1.34%高、S&P500が0.77%高とともに4週ぶりに反発し、ナスダック総合は0.01%高とほぼ変わらずでした。

注目のFOMCでしたが、ポイントは①3月の利上げを示唆②QTについて言及、の2点でした。これは事前のリークもありコンセンサスと一致していました。ただしマーケットが警戒しているのは利上げの幅とペースです。これに関しては、明言を避けた格好になりました。利上げ幅を25bpsと確定しなかった事、毎回のFOMCでの利上げを否定しなかった事はタカ派と受け止められます。

個人的に思う事は、利上げの幅とペースを推測する事の意味のなさです。結局将来のインフレ率がどうなるかによってそれが決まるので、まずは利上げをした後のインフレ率の推移を見るべきなのです。ただし、7%と言う現在のインフレ率がインフレターゲットの2%まで下がるには、少なくとも2.3回の利上げでは無理だという事は分かります。

つまり今年いっぱいは利上げをすることは確実です。基本的に金融相場の後は業績相場が始まります。金融相場は3月の利上げで終わりを告げます。そしてその後業績相場が始まるはずでした。しかし今回は業績相場が訪れない可能性が高くなってきました。つまりスタグフレーションが起こるという事です。私は昨年10月5日にスタグフレーションリスクについて言及し、相場見通しを弱気に変更しました。

そして今正にスタグフレーションが訪れようとしています。それがこれから株式市場を下落させる原因です。勿論リスクフリーレート、つまり長期金利が上昇する事により株式のバリエーションが低下し株価が下落するという要因もあります。しかしこれからの株式市場の下落は利上げによる景気後退懸念と考えています。しかもそれはインフレを伴います。

景気後退局面では通常FRBは利下げを行います。しかし現状のインフレ率とFF金利の水準ではそれが出来ません。それがスタグフレーションの厳しい所なのです。まとめると、今月の株式市場の下落は金利上昇による株式のバリエーションの低下です。そしてこれからはスタグフレーションによる株式市場の下落が訪れると考えている訳です。つまり危機はまだ去っていないのです。

ローマは未だ燃えています。そしてそれは暫く続くと考えています。何時火が消えるのかは、将来のインフレ率次第なのです。将来のインフレ率が3%台になれば私は株は買えると考えています。その頃S&P500のPERは平均回帰して17倍程度になっているかもしれません。それは3800ポイントレベルという事です。しかし私には将来の事は分かりません。少なくとも今株は買いではない、それだけです。

今週もお疲れ様でした。15日から始めたYoutubeですが、何とか形になってきました。パートナーとの相性も良く継続できると良いなと考えています。頑張りますので応援よろしくお願いします。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。