おはようございます!週間ではダウが2.65%上昇、S&P500が1.23%上昇、ナスダックが1.51%下落しています。日経は1.89%上昇でした。
先週、ピーク感というタイトルで3つの懸念を示しました。まず企業業績の成長率の鈍化、次にFRBのテーパリング懸念、最後にバイデン政権の増税懸念です。それは暫く後確実にやってくるでしょう。しかし足元はダウが史上最高値を更新するなど堅調です。マーケットは何を見ているのでしょうか。そしてそれはどのような意味を成しているのでしょうか。
マーケットを分析すると、ダウを中心にシクリカル株が堅調なのが分かります。具体的に、金融、素材、資本財というセクターです。その背景にはコモディティの上昇が寄与しています。まず銅は2011年以来10年ぶりに最高値を更新。米国木材価格は1年で4倍、4月の世界食料価格指数は11カ月連続で上昇し、2014年5月以来の高水準です。
好調な商品価格がマーケットを押し上げているということが分かります。しかし、それはインフレと直結するという事も言えるのです。FRBとマーケットは今年末のインフレ率は2%台前半というコンセンサスをもっています。そしてFRBはそのインフレの上昇は一時的なものと言及しています。しかしそれについてマーケットは懐疑的です。
つまりマーケットはそのインフレ率の上昇が継続する可能性を考えています。そしてそれは、テーパリングや利上げの早期化を意味するのです。FRBの言及している事を前提とすると、FRBは2023年末まではFF金利の利上げを行いません。それは金融相場が2023年末まで続くという事と同意です。
そしてそれに続く業績相場は2年半とすると2020年3月23日のマーケットのボトムを基準に6年程度、上昇相場が続くという事が言えます。しかし、インフレの継続的な上昇が起こった場合、テーパリングや利上げの早期化が起こり得ます。言いたい事、つまり上昇相場の短期化が起こる可能性があるのです。
そしてそれはインフレ指標次第と言って過言ではないでしょう。また足元の経済指標は好調です。しかし好調過ぎる経済指標が早期のテーパリングや利上げをマーケットに想起させる可能性はあります。特に繰り返しますが、インフレ指標が予想を上回るとマーケットは警戒するでしょう。その時調整が起こるかもしれません。
いずれにせよ、商品価格の上昇を注視する必要があります。商品価格の上昇は半導体の供給不足に代表されるサプライチェーンの目詰まりや、コロナショックの反動が主な理由と考えられますが、その理由を分析するよりも、まずは価格の推移が重要になってきます。インフレは悪です。暫く忘れられていたインフレ、それと戦う時が近くなってきているのかもしれません。
今週もお疲れ様でした。今週はGWでしたが、特にこれと言ったことをしませんでした。マンボウです!早く店でお酒を飲みたいですね。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。