おはようございます!週間では、ダウ平均が0.59%高、S&P500が1.94%高、ナスダック総合が4.19%高とそろって反発。年初来では、ダウ平均が1.28%高、S&P500が2.27%高、ナスダック総合が5.08%高となりました。
今週は、日銀政策決定会合、ECB理事会がありました。そして来週はFOMCがあります。日銀政策決定会合、ECB理事会は追加緩和もなくサプライズなしでした。此処で中央銀行を取り巻く環境を再確認したいと思います。
日銀、ECBの政策目標は適切なインフレ率です。FRBは加えて雇用の最大化があります。此処で言う適切なインフレ率とは2%を指します。つまりインフレ率が今いくらかを確認する事により、今後の金融政策の行方が分かるとも言えます。
12月日本CPIは今週金曜日に発表され-1.2%と予想-1.3%よりはマシも、前回-0.9%を下回りました。これは3ヵ月連続マイナス圏です。また12月欧州CPIは今週水曜日に発表され-0.3%と予想-0.3%前回-0.3%と一致しました。これは4ヵ月連続マイナス圏です。
ハッキリ言います。日本、欧州はデフレです。これは非常にまずい。デフレとは物価指数が下がること。物価が下がると、物が安く買えますが収入も減ります。収入が減ると、個人は消費マインドが下がり景気が悪くなります。
いざというときのために貯蓄に回そうと思い、消費する意欲がなくなるのです。これが、さらに景気の後退を呼び、雇用環境も悪くなって、収入がさらに減ります。これが一般に言われるデフレの弊害で、デフレスパイラルと言います。
そうならない為にも、追加緩和が必要です。日銀は次回3月の決定会合で政策の点検結果の公表を予定しており、資産買い入れや金利操作の修正が予想されています。つまり追加緩和をする可能性がある。ECBは12月に追加緩和済みです。
しかし、このCPIなんです。確かに、株価は堅調です。ただ足元の景気は悪い。日銀、ECBは油断せず緩和政策をするべきで、それは彼ら自体も分かって居ます。それでも私は言いたい、緩和政策を継続、そして強化して欲しい。そうしないと、実体経済が折れます。
FRBに移ります。PCEコアデフレーターは11月1.4%、10月1.4%、9月1.7%です。つまり、目標の2.0%には程遠い。しかし日本や欧州のようにマイナス圏ではない事が言えます。つまり米国は日本、欧州のような非常事態ではない。FRBは最大限の緩和措置を取っています。
またFRBは昨年のジャクソンホールでインフレ率の目標を期間平均としました。それは、インフレ率が2%を超えてもすぐには利上げしない事と同意です。意味することは、雇用の最大化を最優先するという姿勢でした。それは非常に良いこと、株価ではなく、世界にとって。
未だ米国ではコロナ前に比べ1000万人の雇用が消失しています。それを回復させるために、FRBは最大限の努力をするべきです。また米国政府もするべきです。それは現在問題になっている格差社会の少しでもの解消にもなります。今は戦う時なのです。
米国が回復すれば世界が回復する。その為にもFRBと米国政府には前に進んでほしい。その意味で来週のFOMC、サプライズはないでしょうが、傾聴に値します。パウエル議長が何を言うか、財政政策が前進した今、彼がどのように世界を解釈するか、注目しています。
今週もお疲れ様でした。今週も引き続き、家に引きこもる毎日です。それでもコロナに掛かるよりまし、今は耐えるときと思いのんびりしています。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。