2021年8月1週振り返り(迫りくるつまらない相場)


おはようございます!週間ではダウ平均が0.78%高、S&P500が0.94%高、ナスダック総合が1.11%高と3指数がそろって反発し、年初来ではダウ平均が15.04%高、S&P500が18.12%高、ナスダック総合が15.11%高となりました。

7月雇用統計、非農業部門雇用者数は94.3万人と予想87.0万人を上回り、失業率は5.4%と予想5.7%を下回る好結果となりました。非常に良い数値だと思います。雇用がやっともどってきた、それが実感できる雇用統計でした。これによりFRBのテーパリングは9月FOMCで確実視されるはずです。他経済統計はまちまちでした。

7月ISM製造業景況指数は59.5と予想60.8に届かずも、7月ISM非製造業景況指数は64.1と予想60.5を上回り過去最高値。判断が難しいと考えています。景気は確実に回復しています。しかしピーク感が私には感じられるのです。それは素材価格の下落が示しています。鉄鉱石価格は1002と高値1400から下落が顕著。他プラチナ価格も7ヵ月ぶり安値水準です。

また好決算を出した新日鉄も寄り天、上方修正の無かったトヨタは決算発表後下落、ソニーも好決算でしたが多少上昇した程度。何を言いたいかと言うと、2Q以降の業績回復のペースに不安があるのです。米株に目を向けると、アマゾンは売上高成長率の鈍化により決算を落とし、フェイスブックとアップルは2Q 以降の業績ガイダンスが悪いため決算後下落しています。

先週発表された米国4-6期GDPは6.5%と予想8.5%を大きく下回り1-3月期GDP6.4%とあまり変わらない数値。更にこれから鈍化する予想となっています。静かにS&P500が高値を更新してはいますが、成長率鈍化は株価にとって不利な材料です。そしてそれを実感するのが2Q の決算と言えるかもしれません。また今後発表される経済指標かもしれません。

非常に難しい時期に来たと考えています。コロナショック後の株価の急回復、それが終わったという実感です。S&P500の平均収益率は年利7%程度です。それを今年は優に超えています。それは長続きするとは考えていません。此処が回復の角度のピークならば、株価の上昇のペースも鈍る可能性が高いと。またS&P500のPERがどのように平均回帰するかも考える余地があります。

S&P500のPERは22倍ですが、過去平均は18倍程度です。そして株価の急落によってPERが下落するとは今の所考えていません。つまりEPSが徐々に上昇する事によりPERが平均回帰すると考えています。つまり株価は横ばいの時期が来たのかもしれません。セクターでもナスダックは巣篭り需要の低減により買いにくいですし、シクリカル株もこの長期金利水準では買いにくいです。

言いたい事は、つまらない相場が来る可能性が高いという事です。急上昇もなく急落もなく、横ばいが続くという事です。その間FRBは粛々とテーパリングを行い、更に利上げを示唆していきます。しかし利上げが始まったときが業績相場の開始です。リーマンショック後に比べて随分短いサイクルですが、利上げ停止までは株は買いなのです。

今週もお疲れ様でした。今週はゆっくり家でトレードをしていました。ウーバーイーツに今更ながらハマって楽しんでいます。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。