2021年5月4週振り返り(コモンセンス)


おはようございます!週間ではダウ平均が0.94%高、S&P500が1.16%高とともに3週ぶりに反発し、ナスダック総合は4月9日週以来の2.06%高となり、2週続伸しました。月間では、ダウ平均が1.93%高、S&P500が0.55%高とともに4カ月続伸した一方、ナスダック総合は1.53%安と7カ月ぶりに反落しています。

4月5週振り返りでは、今後は決算の成長率の鈍化、バイデン政権の増税案の織り込み、テーパリングの織り込みにより、一時的にマーケットが崩れる可能性があると考えています、と述べました。しかしまだマーケットは崩れていません。まずバイデン政権の増税案の織り込み、これはまだ具体的に案で出ておらず織り込む段階にありません。夏秋辺りに実際に織り込まれていくでしょう。

次にテーパリング、これはマーケットのコンセンサスが醸造されているように感じます。WSJでジャクソンホールで議論が始まり、来年1-3月に実際にテーパリングが始まるという記事が出ています。これによってテーパリングの具体的な時期のコンセンサスができ、かなり長い間マーケットと対話してきた事により、テーパータントラムのような事が起きる可能性が小さくなりました。

最後に決算の成長率の鈍化ですが、7-9期決算が出る10月辺りが目途でしょう。具体的には巣篭り需要によって昨年急伸した銘柄、GAFAMやハイパーグロース株の決算のハードルが高くなるので、そのハードルを越せるかどうかがカギになってきます。ただし、昨年のような高い成長率を維持できるかは疑問視しています。いずれにせよ、引き続きその3つの理由で今年中にある程度調整は起こる可能性があると考えるています。

短期的にはマーケットのリスク許容度が下がってきている事を感じています。SPAC、ARK、テスラ、ビットコイン、このようなバリエーションが高かったり、またそもそもバリエーション自体が無いのに高騰していた銘柄が下落しています。またゲームストップやAMCのような銘柄がまた盛り上がってきています。これが近いうちに調整が来る可能性が高いと考えられる理由です。

最後にこれは一般的な話ですが、相場を見通す際、必要な情報についてお話します。大事なのは1次情報、つまりニュースです。加工された情報ではありません。個人投資家は色々な意見に惑わされます。しかし重要なのは誰かの意見ではなく、自分で考える事です。そして考える元となる情報は加工されていない情報なのです。

勿論ニュース自体もバイアスは掛かっています。それを意識したうえでもニュースは貴重です。そして集める情報は一般的な情報だという事です。ブルームバーグ、ロイター、日経、WSJ、広く多くの人が見ているニュースだけで十分です。つまり多くの人が認知することによってそれが事実になるのです。逆に言えばあまり知られていない情報は価値がないと言えます。

つまり特別な情報などないという事を認識する事が重要です。一般的な情報、コモンセンスを集め、分析、加工する事によって相場が見通せます。安易に答えを求めないことです。そして毎日情報を見て、考え、アウトプットする、地味な作業の繰り返しです。私は2018年10月から毎日欠かさずNYマーケットについて発信しています。それは毎日を切り取るという意味で、私にとって重要な作業です。

今週もお疲れ様でした。緊急事態宣言も延長となりましたね。私も相変わらず、マンボウ!ほぼ外に出る事なく暮らしています。最近スペースを始めました。サロン以外の方とも多少交流したいと思い開設しています。見かけたら顔を出してみてください。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。