2021年3月1週振り返り(続・絶好の買い場)


おはようございます!週間ではダウ平均が1.82%高、S&P500は0.81%高と反発、一方ナスダック総合は-2.06%安と続落となりました。日経平均は0.35%安で引けています。

絶好の買い場、私は先週の振り返りで言いました。週を通して長期金利上昇に伴う株式市場の乱高下がありましたが、絶好の買い場というのは今でも変わっていません。長期金利上昇は長い目で見れば必ず起こることです。マーケットは短期的には動揺していますが、いつかは慣れるものです。

そして長期金利の上昇はマーケットに調整は生むも下落トレンドは生みません。景気回復を織り込んで長期金利は上がっていくものです。それは健全なものと言えるでしょう。また今は昨年3月23日に始まって以来の金融相場の途中です。金融相場は現時点では4年半程度続くと考えています。またそのあとは2年半程度の業績相場に移ります。

つまり未だ長い上昇相場の途中という事が言えます。それならば株式市場は調整したら絶好の買い場なのです。繰り返し言いますが、長い目で見れば長期金利の上昇は景気回復を織り込んで確実に起こるものです。そこで大事になってくるのがセクターローションです。つまり長期金利の上昇によりどのセクターに資金が集まるかを考える必要があります。

私は以前からしつこナスダック、つまりグロース株には弱気と言ってきました。それは今でももちろん変わっていません。景気回復を織り込んだ長期金利の上昇は、高PER銘柄には向かい風です。EVなどのようなテーマ株や、SPACは勿論のこと、テスラやZOOMのような銘柄は長期金利の上昇に非常に弱いのです。

銘柄に惚れない事です。銘柄に思い入れをしない事です。確かに半年前はテスラやZOOMは旬の銘柄でした。しかし長期金利が上昇していく今は、ゴミ株です。ただし株が下がるのが好きなら持てばいいでしょう。それよりも長期金利の上昇やそれに伴う景気回復を何故見ないのでしょうか。

JPM、金利上昇がダイレクトに収益に好影響をもたらします。コマツ、景気回復、中国というテーマでとても力強いです。TSMC、調整をしていますが、半導体の供給不足は収まりそうにありません。リオティント、自動車を中心に鉄鋼需要は旺盛です。何故ZOOMやテスラに固執する必要があるのでしょうか。

指数で言えば、ナスダックはオワコンです。ダウが最も魅力的な指数と言えるでしょう。ただしダウは30銘柄しかありませんし指数としてはメジャーではありますが、十分に分散されているとは言えません。やはりポートフォリオの中心に入れるのはMSCIコクサイです。

MSCIコクサイは米国と欧州に充分に分散された指数で、とても安定的な指数なのです。そして日経、これもさらに魅力的です。バリュー株とシクリカル株中心で金利上昇に強い指数です。また新興国も調整しているとはいえ、長期で見れば十分他をアウトパフォームする可能性が高いです。

此処に私の2020年11月9日の相場見通しを添付します。今年の1月5日に金を売りにしましたが、株式については見通しは今と何も変わっていません。

【2020年11月9日相場見通し】
強気は3月24日以来変更なし。ワクチン完成が近づいた事を理由にナスダックのウェイトを下げ日本株のウェイトを上げます。グローバリズム回帰も日本株に有利です。推奨ポートフォリオはMSCIコクサイ30%、日経20%、MSCIエマ10%、金10%、日本債券30%です。以上。

今回は大事な事なので丁寧に説明します。米製薬大手ファイザーが開発中の新型コロナウィルスワクチンは第3相試験の中間解析で90%の有効性があるとの報道がありました。つまりコロナワクチンの開発の可能性が非常に高くなったという事です。これは人類にとってはポジティブで非常に私も喜んでいます。

ではマーケットにとってはどうかですが、セクターによります。ダウに対してはポジティブですが、ナスダックに対してはネガティブです。ポイントは長期金利、つまり米国10年国債利回りです。今長期金利は0.924%と急騰しています。株式のバリエーションにとって、金利は非常に重要なファクターです。

株式のバリエーションは金利7割業績3割です。特にハイテク株は金利感応度が高いです。その為長期金利の急騰はハイテク株に不利です。またナスダックは所謂巣ごもり銘柄が多いです。ワクチンにより生活が普通に戻るとその恩恵が受けられなくなります。また来年の決算のハードルが非常に高い事もネック。

つまり相対的にナスダックはこれからマーケットをアンダーパフォームする可能性が高い訳です。一方日本株ですがグローバリズム回帰がポイントになります。バイデン氏が大統領選挙に勝った為、トランプ大統領のポピュリズムとナショナリズムが否定されました。つまりグローバリズムに戻る事を示します。

グローバリズムとは、国際的にモノ、ヒト、カネ、サービスの障壁を下げることを指します。トランプ大統領が行ってきた、関税の掛け合いとは逆なのです。これは日本株や中国を始めとする新興国に非常に有利です。だから日本株や新興国がアウトパフォームしている訳です。この流れは暫くは変わりません。

ハイテク株はブルーウェーブがほぼ無くなり先週の時点では有利と判断しましたが現時点では不利と判断します。日本株や新興国株は有利な状況が続くと判断します。これをもとにポートフォリオのウェイトを再考しました。以上今回は重要なファクターがあったための追記説明です。ご参考になれば幸いです。

繰り返し言います。何も私の見通しは変わっていません。ただ言及した通りナスダック、つまりグロース株が金利上昇により調整しているだけです。そして長期金利の上昇は下落トレンドを生みません。それならばここは絶好の買い場なのです。

今週もお疲れ様でした。今週は美容院に髪を切り色染めてきました。かなり長くまで放置していたのですっきりしました。来週もよろしくお願いします。良い週末をお過ごしください。