2021年12月3週振り返り(弱気継続)


おはようございます!週間では、ダウ平均が605.55ドル安(-1.68%)、S&P500が1.94%安、ナスダック総合は2.95%安とそろって反落しました。

今週はFOMC他、各国中央銀行の政策金利発表がありました。まずFOMCではテーパーを加速しQEを来年3月に終了、そして来年3回の利上げを示唆しています。またBOEでは政策金利を0.10%から0.25%へ引き上げています。ECBは来年以降のテーパーを示唆、PEPPを来年3月に終了しAPPを4月から400億ユーロに増額する事を決定しました。また新興国でもノルウェーやメキシコが利上げしています。

FRBは来年2回の利上げがコンセンサスでしたが、3回を示唆していてタカ派と言えました。BOEの利上げはサプライズで此方もタカ派だったと言えるでしょう。ECBに関しては来年の利上げはないと明言しハト派を継続しています。新興国はかなり厳しく利上げせざる負えない状況です。つまりインフレ高進下でも各国中銀の姿勢は同調していない事が言えます。

FOMC後のマーケットの反応は、株式市場は楽観、債券市場は静観と言ったところでしょうか。私は債券市場が正しいと考えています。つまり2年債利回りの高水準、10年債利回りの低水準、つまりフラットニングが起きている訳ですが、それが何を見ているかが重要です。2年債利回りの上昇は早期利上げの織り込みを見ています。そして10年国債利回りが上昇しない理由は景気後退の織り込みです。

具体的に言います。10年国債利回り=実質金利+期待インフレ率 です。そして10年国債利回りは1.405%です。今のインフレ率は6.8%ですが、今のインフレ率がこのまま続くと実質金利が大幅なマイナスになってしまい、整合性が取れません。将来のインフレ率が低下すると債券市場は見ている訳です。このインフレ率の低下は景気後退と同意です。

つまり早期利上げにより景気後退が起きると債券市場は見ています。此処から言える事は、やはり相場見通しは弱気を継続しても良いという事です。今は株式のウェイトを下げて見に回るときだと考える訳です。シナリオ変更のファクターは来年利上げ以降のインフレ率です。インフレ率が収まってくれば業績相場入りが確認でき、相場見通しをポジティブに変更します。

逆に利上げしてもインフレ率が収まらなかった場合はスタグフレーション入りとして弱気を継続します。ボラティリティも上昇しています。いずれにせよ今はリスクポジションを最低限にして、経過を観察すべき時なのです。具体的にはMSCIコクサイ30%日本債券40%現金30%と言うディフェンシブなポートフォリオを継続します。またチャンスになったら株式のウェイトを上げます。

今週もお疲れ様でした。先週末はサロンの公式オフ会がありとても楽しい時間を過ごせました。それ以降はゆっくりゲームをして過ごしています。もう年末ですね。今週もお疲れ様でした。来週も宜しくお願いします