2021年11月3週振り返り(財政政策と金融政策)


おはようございます!週間ではダウ平均が1.38%安と2週続落した一方、S&P500が0.32%高、ナスダック総合が1.24%高とともに反発しました。

今週は米国相場はまちまち、テックが上昇し景気敏感株が売られています。長期金利も方向感がなく、フラフラとした動きでした。あまり大きなトピックはありませんでしたが、日米で大型財政政策に進展があったのが印象的でした。まず米国、ビルド・バック・ベターと言われる1兆7500億ドル規模の気候変動・社会保障関連歳出法案が下院で可決されました。

個人的にはこの法案に対して否定的です。大規模財政政策が米国で今本当に必要なのか疑問だからです。その理由はインフレ率です。MMT理論では景気浮揚のための財政政策はプライマリーバランスを無視しても良いという事が言えます。しかしインフレ率が2%優に超えている現状ではその理論でも否定されます。10月のCPIは6.2%でした。更なる財政政策はインフレを加速させる可能性が高いです。

次に日本の財政政策について。政府の経済対策の規模が財政支出ベースで55.7兆円程度となりました。民間資金を加えた事業規模は78.9兆円と過去最高規模です。日本はインフレが低いです。つまり私は基本的に日本の財政政策については肯定的です。しかし遅すぎるのではないかと考えています。緊急時の財政政策は止血の為に必要です。つまりパンデミックの影響で沢山の飲食店などが潰れました。

それを防ぐ為にはもっと早くやるべきではなかったのかと考えるわけです。また岸田政権は衆議院選挙で単独過半数を得たとは言え、私は良い印象がありません。特にSPACを採用する事について誰にそそのかされたのか分からないですが安易に新しい言葉を使いたいだけというように感じられます。そもそもIPO制度とは投資家保護の元、健全な市場を保つために作られている制度です。

情報開示をしっかりとしている企業だけが上場できるようにする制度と言っても過言ではないでしょう。つまりSPACのようなチャラチャラとした上場制度を採用してしまうと、ゴミのような企業が上場される可能性が高く結果的に投資家保護が守られずマネーゲームだけが起こってしまうと考える訳です。このように岸田政権に対して不信感がある為、財政政策に関してもアピールだけの印象に映ります。

話は変わり12月のFOMCまで少し相場は荒れるかもしれません。最近FRB高官が相次ぎテーパリングの前倒しについて発言しています。テーパリング自体11月に開始したばかりなのに、インフレ率の高進が影響しているのでしょう。次のFRB議長がパウエル議長でもブレイナード理事でもハト派ですが何処までタカ派の意見を抑えられるか疑問です。ハト派とタカ派で意見が対立する可能性を言及します。

ECBも同じ構造です。ラガルド議長はハト派を徹底させていますが、ワイトマン・ドイツ連銀総裁はインフレに対して警戒的です。FRBもECBも議長はハト派で一貫しているものもタカ派の意見が目立ち始めています。個人的にはインフレは恒常的になりつつあり、そのインフレを抑える選択肢を作る為、FRBはテーパーを早め来年3月には利上げできる体制にするべきだと考えています。

今週もお疲れ様でした。今週は久しぶりにネットゲームをやってみました。続けるかどうかは分かりませんが久しぶりにプレイして楽しいです。という事で余り飲みには行かなかった週でした。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。