おはようございます!週間ではダウ平均が1.08%高、S&P500が1.64%高、ナスダック総合が1.29%高とそろって3週続伸。月初からの上昇率はダウ平均が5.42%、S&P500が5.51%、ナスダック総合が4.44%高となりました。
私は10月5日相場見通しを弱気にしました。その理由はインフレが一過性ではなく継続的である可能性を考慮したからです。そしてそのインフレが景気後退を伴いスタグフレーションに変化する事を恐れています。しかしその確度は非常に高くなってきたと感じています。それは金曜日のパウエル議長発言で自信が高まりました。パウエル議長は今までインフレは『一過性』と言う予測を貫いて来ました。
しかし金曜日の発言で『高インフレは来年まで続く可能性が高い』『インフレは目標をはるかに上回っている』『インフレが弱まるまでにどれ程時間がかかるか分からない』と今までの見通しを一変させています。これは非常に非常に重要な事です。FRBの議長が今後インフレが続くと発言したからです。経済にとって非常にマズいですが、私は私の見通しが正しかったと確信しています。
発言後株価は思ったより反応しませんでした。S&P500は前日史上最高値を更新していて、マーケットは楽観的です。しかし私はそこが株価の一旦のピークだと考えています。まずパウエル議長発言後原油が吹き上げました。WTI先物は83.98ドルまで上昇しています。これはインフレが続くという事をパウエル議長が認めたことによる上昇です。つまり中央銀行がインフレの継続性を認めるという事はそれほどマズい訳です。
もう少し言います。インフレとは人々の物価が上がると信じる心が生み出します。それが期待インフレと言う訳ですが、人々のインフレ期待が高まる事により実際にインフレが起きるわけです。中央銀行がインフレを認めるという事は人々の期待インフレを高めます。よって本当に将来インフレが起こる可能性が高くなる訳です。金曜日のパウエル議長発言は要するにインフレが継続すると今までの発言を否定しているのです。
インフレは悪です。そして加速します。FRBはそれに対処しなければなりません。そしてその方法は利上げです。このままインフレが加速してしまうと早期利上げの可能性が高まってきます。そして利上げは景気を鈍化させます。通常金融相場の後には業績相場が始まります。それは通常利上げを伴うものです。しかしあまりにインフレが高い場合に早期利上げを実施させると景気を腰折れさせます。
実際に製造業では影響が出てきています。P&Gは原材料高による経費の増加を警告をしてます。素材が足らないどころか、素材が足らなくて作れないという所まで来ているのです。それがサプライチェーンの目詰まりという事です。それがインフレを生んでいます。問題は解決策が利上げしかなく、それにより需要サイドを抑える事しかできないという事なのです。
それは景気後退を呼びますが、そもそも通常景気後退局面では利下げできます。しかし今はゼロ金利です。つまり通常時とは違うインフレを抑える為の利上げによる景気後退なので、インフレが収まるまで利上げをしなければなりません。それがスタグフレーションの本質です。まだ実際にスタグフレーションが起こるかは分かりませんが、その確度は高くなってきたと考えます。
今後見るべき指標はマーケットではまず原油と長期金利です。経済統計では、雇用統計の平均時給、CPI、PCEコアデフレーターです。そしてマーケットのリスク許容度を見るには豪ドル円、ポンド円辺りが良いでしょう。またビットコインの下落スピードも注視したいです。いずれにせよ、マーケットはまだ楽観的です。しかし私は今週が株価のピークだと考えています。
今週もお疲れ様でした。今週はヒトカラに行ってきました。半年以上まともに歌ってなかったので喉で歌ってしまい、下手になってました。25日からスナックカラオケ解禁なのでそれまでまた練習します。来週も宜しくお願いします。良い週末をお過ごしください。