2020年2月4週振り返り(日々の積み重ね)


おはようございます!週間ではダウ平均が3583.05ドル安(-12.36%)と2週続落。週間の下落幅は過去最大となり、下落率では2008年以来の大きさとなりました。S&P500とナスダックも週間でそれぞれ11.49%安、10.54%安とともに2週続落しています。

ダウは結局7日続落となりました。引け値は昨年6月4日以来およそ9か月ぶりの安値で25409ドルです。高値からおよそ4000ドル余り下げたことになります。急落と言えるでしょう。ここでダウの1年チャートを添付します。

私は月曜日2月24日に相場見通しを弱気に変更しました。理由は1点、チャートが崩れたからでした。普段はファンダメンタルをもとに相場見通しを立てていますが、私はチャートを見ていないわけではありません。むしろトレーダー出身なのでチャートは重視しています。

ただ一つ言えることはチャートだけでは何の役にも立たないと考えています。つまりファンダメンタルの裏付けがあって初めて方向性が見え、チャートはそれを先どるものだと考えているのです。

月曜日の時点で売りという判断をしたのはそこにあります。私がファンダメンタルで危惧していたものはバリエーションの巻き戻しです。つまり米株の特に大型ハイテク株のバリエーションが膨らんでいたことを指します。

先週アップルとマイクロソフトのチャートとPERを紹介しました。先週の時点で、アップルのPERは24.86倍、マイクロソフトのPERは31.11倍でした。それが週末の時点でアップルは21.70倍まで、マイクロソフトは28.22倍まで売られています。

つまり、膨れ上がったバリエーションが巻き戻されたということが言えるのです。きっかけは確かにコロナウィルスの影響です。しかしここまで下げたのは高いPER、つまり高いバリエーションが一気に逆方向に動いたという事が言えます。

それを感じ取るにはどうしたらいいか、それは日々のつまらない作業の繰り返しです。相場というものは地味なものです。私は毎日マーケットフラッシュをツイートしています。マーケットに何があったか何が重要なのかを伝えています。

それは非常に退屈な作業。しかしその積み重ねなのです。適切にマーケットの方向性を判断するためには毎日の積み重ねが必要だと考えています。相場は決して空中戦ではありません。

金曜引け前パウエルFRB議長が追加利下げの示唆をしています。私は利下げの効果に関しては懐疑的です。正確に言うと一応の効果は勿論ありますが、また株価が高値水準まで戻すとは今のところ考えていません。

今回はマーケットの下落スピードが速すぎる。つまりFRBが3月25bps利下げしたとしても効果は薄いと考えています。またサプライズで50bps下げたとしたらマーケットは一瞬戻すでしょうが、FRBの焦りをマーケットは感じるかもしれません。

つまり、FRBはもうすでに後手に回っているという状況なのです。もちろん利下げを好感することは確かですが、それによってマーケットが上昇トレンドに戻るかは疑問視しています。

今週は荒れた相場でした。皆様も疲労がたまっていると思います。週末ゆっくり休んで来週の相場に備えましょう。今週もお疲れ様でした。来週もよろしくお願いします。


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